第24章 迅悠一
迅「!!」
恵土「…ずっと、苦しんできたくせに…
話さなければわからないとでも思ってたのか?
だとしたら、それは大間違いだぞ?
皆が皆とは言わないけれど
少なくとも私は、お前に目を向けてきた…
苦しくもありながら頑張ってきたことぐらいは解ってる(微笑」
迅「…そうか(微笑)
ありがとう」
抱き締めながら、気付けば涙目になって
多少ながらでも鼻声になっていた…
恵土「あの時は私よりも小さかったくせに
あっという間に私を追い抜きやがって。このこのぉ!^^♪(肘でぐいぐい」
肘で小突くように脇腹をぐいぐいつつく恵土に
それでいながらも俺は、抱き締め続けていた…
努力が報われた…
それ以上に、理解者が…
ちゃんと見てくれている人が、すぐここに居た…
心の中で、常に意識を向けて
大事に考え、見守ってくれている人がいた…
目に見えなくても、そこまで多く接さずとも
気をかけて、想いを込めていながらも邪魔にならないようにしてくれたこと…
全部が大事で…
本当に、愛してくれているのだと解っていたが…
その昔から感じていた想いが、本当に奥深くなったように感じた…
それから、後で気付いた…
最初から恵土が持つ想いは清くて、とても奥深くて
それに俺が、昔から気付けてなかっただけなのだと…
恵土「迅、おめでとう(微笑)
本当に、おめでとう(抱き締めながら目を閉じて微笑む」
それを抱き締め返しながら、俺は…
気付けば、涙を流していた…
迅「やっぱり…そうだ…
安心すると思ったら、すぐここに在ったんだ…)
恵土…名前で一回呼んでみてくれないか?」
恵土「?うん。
悠一、おめでとう^^//」
迅「!…
やっぱり…
その俺をいつでも労わって、大事にしようとしてくれる…
その姿勢も…中身が似ている…(涙」
恵土「悠一?」
迅「…母、さんっ;(ぎゅううう」
そう安心感と共に、抱き締めていた…