第24章 迅悠一
その中、俺と恵土に
晴れ間によってできた光の筋が注ぎ込んできた…
恵土「持て!起動させろ!!
最上さんの意志を!決意を無駄にさせるな!!」
迅「!」
恵土「最上さんが玉狛支部を作ったのは
昔のボーダーの意思を忘れさせないためだ!!
これからの未来を護り抜くためだ!!!
ボーダーとしてあるべき
この世界と近界を繋げる役目を果たすためだ!!!!」
迅「!…あ」
その言葉に…
最上さんもまた、同じようなことを言ってたことを思い出し
俺は頭を上へと持ち上げ、恵土を見てから最上さんを見つめた…
恵土「持て!
そして立ち上がれ!!
前を見据えろ!!
己の立ち向かうべきものと向き合え!!!」
その言葉に、俺は最上さんを握り締めながら
立ち上がり、前を…恵土のいる方を見据えた。
恵土「お前が護ろうとしたものも!!
最上さんが護ろうとしたものも!!
全てが奪われたわけじゃない!!!
知っている全てが消えたわけじゃない!!!!
これ以上失いたくなければ
これ以上奪われたくないのなら!!
起動させろ!!投げ出すな!!!諦めるな!!!!
立ち向かえ!!!向き合え!!!!
お前は、その最上さんの弟子だろうが!!!!!」
迅「…(ぎり)
トリガーオン!!!!!(真剣」
それが…
初めての、風刃発動だった…
サイドエフェクトで使い方はある程度分かった。
それから、攻め入ってきた近界民
トリオン兵は全て、倒し切ったけれど…
城戸さんから
直々に、恵土へ指名した。
実際、恵土もまた風刃を起動できていた。
その上、自在にトリオンを生身でも使え
トリガー無しでトリガー以上の威力を発動できるから…
その方が納得だと、俺も思っていた…
けれど…
昔に玉狛支部から出て、来ていた川辺にいた
川の流れを見つめながら、たたずんでいた俺に向かって恵土は言った…