第23章 激動
恵土「私さ…
本当は、平和の中で過ごしていたかった…
皆の笑顔が大好きだった。
平和の中で、笑ったり泣いたり怒ったり…
そんな日常が当たり前だって信じ込んでた…
それでも、いつかは終わりが来る。
思いもしない形で、思いもよらない所で…
ずっと続くって思ってた…信じていた…
そんな、最後に交わした言葉も解らないような感じでさ……」
レイジ「…そうですね。
俺の時は、父以外はクリスマスに失ったわけですから。
その日だけは、我がまま聴いてもらってすみません(お辞儀)
楽しみにしていたはずなのに」
恵土「気にしなくていいよ^^
私だって
命日の誕生日には我がまま聴いてもらってるんだ。
そんな風に思わなくていい(微笑」
そう頭を撫でてから…
再びお茶が入った「湯のみ」を握り、語り出した…
恵土「ずず)…
私は小さい時、戦いが嫌いで泣いてた。
人の痛みで苦しむ声が発していなくとも
サイドエフェクトで見えて聴こえたから、なおさらに……
それでも
それで動かなかったら何も変えられないって解った…
だからこそ、必死に鍛えこんできたんだ…
苦しませる間もなく、痛みを感じさせる間もなく
圧倒的に目に映らない速度で倒し、気絶させるほどの力を身につけられるようになるまで…
そしたら筋肉が重くなって、こうなっちまった。
気付いたらマッサージチェアは一人で持ち上げられるし
今でも壁在り片手逆立ち楽々1分できるようになって…
ただただ、必死だったんだ…
あの笑顔を護りたいから…
あの築き上げられるだけの平和を護り抜きたいから……
自分を含まない
全ての人たちの、それらを護り抜きたい…
だからボーダーに入った。
だから護り抜くために全てを懸けてきた…(左拳握る)
…だから、頼む。
私が暴れる時になったら…
もしも、お前たちに危害を加えることになったら
その時は、殺してでも止めてくれ(真剣」