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鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第23章 激動




風間(どれだけ頼りにされていようとも…

肝心な所で、また…俺は、詰めを読み誤った…


トリオン兵を撃破することしか…俺は…)


木虎「…恵土先輩…何でっ」

恵土「そんな顔…するなよ(苦笑)

本気で、心から…そう思ってんだから…さ…」


その直後、痛みが増したせいか

眉間にしわを寄せながら苦しみ続ける恵土に対し…


木虎「…!そうだ。

今からでも、恵土先輩のこれを使えば」
風間「やめておけ」

木虎「何で!」

風間「危険すぎる。
制御を誤れば、神経を切ることにもなりかねない。

下手をすれば、一生寝たきりになる可能性の方が高い」

木虎「じゃあ…どうすれば…

恵土先輩の体だけ透過させて、取り出すことだって
風間「解らないか?

トリオンに反応する物質の場合、どうする?

トリオン兵でさえ
トリオンやエネルギーをもとに再生したり

自身のトリオンを自在に回復させ
体の一部を増大させたり、ビームを強力にしていた。


ならば、物質も同じと考えるのが妥当だ」

木虎「でも!

…こんなに苦しんでいる恵土先輩を見ているだけなんて!!
風間「勝手な行動をとるな!

逆にそのトリオンをエネルギー源として
操られて飲み込まれるのが早まるだけだ!!」

木虎「…っ(涙目」

何も出来ないことから、悔しそうな顔をしながら

拳を強く握りしめ、涙目になる木虎…


風間「…お前だけが胸を痛めているわけじゃない。

少なくとも、ここに居る全員は苦しんでいることを忘れるな」


風間の意見も、一理あった…

実際、その物質が全身に張り巡らされるのに必要なのはトリオンだった…


だが、トリオン自体が押さえ込もうとしているおかげで

全身への進行は、他に比べれば随分と遅い方であった…


木虎「空間ごと無効化させる結界で
恵土先輩の体だけ影響を無効化させて

物質だけを取るのも…?」

風間「…それならば、取り出せる可能性は高い」
木虎「だったら」

風間「しかし…
取り出した後、どうする?

空間ごと無効化させたまましたとして
それを維持し続けるだけのトリオンもまた必要になる。

分散を空間ごと無効化させるにしても
そうし続けるだけの制御も必要になる。

彼女の場合は、それを感覚的にも覚えていた。

シールドをそれほど自在に扱いこなせる人は恵土だけだ」

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