第23章 激動
『…どうする』
恵土「決まってるだろ…
戦う」
『このままだとやられるぞ』
恵土「知るか。
やられようがやられまいが関係ないんだ、そんなこと。
戦わないといけないことと
戦うことにこそ、意味があるんだ!
私はただ、護り抜きたい。
始祖神も傷付けず、皆も傷付けず護り抜きたい!
正しいかどうかなんて、人が決めるものだ。
それでも、今こうしている自分自身の行動は…
少なくとも、私自身は正しいと思っている。
お前も護る!皆も護る!
自分なんかは知らん!!
私にとって大切なものは…
私にとっての世界は…
村の皆と、お前でできているんだ!!!!!」
その直後、自らに宿る始祖神の力を解放させ
ヴォルフをその場に置いたまま
始祖神へ向けて左拳を構えて飛び出す。
始祖神が出す闇の力をもとに回復させながら、全力を振り絞っていた…
何度も光速以上の速度で
拮抗しながらぶつかり合い続けるそれは…
誰よりも真剣で、一途なものだった…
『…我は、どうする…
我は…始祖神に生み出された存在…
懐柔されるなど、あってはならない…
ましてや、あんな子供に等…
「よろしくね、流尾~^^(すりすり」
『…;』
「流尾!ちゃんと体洗わないとダメだよ?」
『我はいい!』
「やっぱり修業の後は流尾のモフモフだぁ~」
『引っ付くな;』
「今があるのは、流尾と出会えたからだよ。
ありがとう^^」
『…(微笑』
「私が…必ず護り抜くから」
『…』
(流尾の脳裏に
2歳から今までの想い出がよぎる)
…何故だろうな…
こんなにも、心が温かく満たされるのは…(微笑』
その直後…
がきぃん!!!!
恵土「馬鹿野郎!!
勝手に戦いに割り込むな!!」
『決めたぞ…』
恵土「何が?」
『私が…お前を護り抜く!』
恵土「!」
衝撃の一言に対し…恵土は…