第22章 伏魔(ふくま)
恵土「すーすー」
1「お、寝た」
2「きちんと布団をかけろ。
それと中にはやってないだろうな?」
1「いやまあ…」
2「ならいい。
もう既にトリオンは大部分送り、実験も終了した。
その解析して纏められたデータも、本部へ送ったんだ。
あとはトリオン手に入れ、帰るだけ。
こいつのトリオンを用いて帰ってもいいが
こいつはもう限界だ。
これ以上無理をさせれば死ぬ。
そうすれば世界は崩壊するだろう。
この世界の始祖神が復活させた英雄にしろ
可能性が0というわけでもないんだから、放置する。
それによって世界の存在を維持させることで
この世界の住民のトリオンを取れる可能性は上がるからな」
1「流石参謀。
そして女子供に優しい」
2「黙れ。
俺は最初から、この遠征には反対だったんだ。
それなのにグダグダと続けて(ぶつぶつ」
メガネを中指であげながら文句を言う敵に対し
1「途中から研究に熱が入りまくってたがな。
俺がやりたい放題やってるよそで」
2「黙れ!//
とりあえず、今からトリオン貯蔵区に行く!
文句はないな!?」
1「はいはい。
隊長の仰せのままに(苦笑)
やっぱりシャイなんだな…
女に頬ずりしたり、キスしたりしたまではよくても
一発だけしかさせてくれなかったしなぁ…胸もみ」
2「うるさい。いいから行くぞ!」
1「堅苦しい上司を持つと辛いなあ~」
2「黙ってきびきび歩け!
こういう非人道なことは嫌いなんだ!!(ぷんぷん」
1「あんた、現場には向いてねえわ;」
2「向いてなくて結構だ!!
血なまぐさいのは大っ嫌いだ!!」
1「…もう、お前遠征艇に残っとけよ。
俺一人でやるからさ;」
2「黙れ!
部下が一人で犬死したのを
遠征艇で高みの見物をしてたとあっては
一つの国家を背負う
上司としての誇りを捨てたも同然だ!!(きっぱり」
そんな中…静寂が訪れる;