第22章 伏魔（ふくま）

恵土（…幸い気付かれてはいないようだけど…

どういうことだ？トリオンと私が狙いってことか？）


2「第一、あんな風にあおって来られたもんな」

1「行くって話はしておいたから大丈夫だろ。

捕虜になったら絶対怒られるから無理だけど」

2「じゃあ、このまま撤退するか？」

1「いや、何人かはさらっておいた方が…」
恵土（ふざけんな！！）

そう思った直後…


1「って待て。こいつの数値は何だ？」

恵土（…やばい；
思わず興奮してトリオンが上がっちまった；

意思とトリオンが一体化してる分
感情が反映しやすくなってるの忘れてた！；）


2「うおっ！
縛り付けた時より増えてないか？」

1「回復が早いんじゃないのか？始祖神のだし」

2「始祖神を復活させたって奴だろ？」

1「ああ。
こいつだけで十分かもしれないな（にや」

恵土（…何する気なんだろ；）


太刀川「…こねぇな」

迅「来るよ…

時か来れば」

太刀川「イラッ）お前…

未来見えるからってずりぃだろ！！

第一、貯蔵地区だって言ってたのお前だろ！」

迅「どおどお＝＝」


太刀川「それに…

見えていたんじゃないのか？恵土がさらわれるのは…」

迅「…何とも言えないなぁ。

五分五分って感じだったし…


ただ、いずれトリオンが足りなくなって

ここに来るってことだけは確かだ。


その時…

秀次が持っている白帝が、ゲートを維持してくれるはずだ（微笑」


太刀川「！…

なるほど。
白帝が恵土を護ろうとするのを逆手に取るってことか」

迅「おそらく、恵土もなんとなくでだが気付いてた。

だからわざわざ、見えないようにも出来たのに
秀次に渡すことにしたんだろう。

空間ごと、触れるものへの悪影響を無効化させながら…」


その折…

遠征艇では…


恵土「ぎゃあああああああ！！！！！」

一つの悲鳴が響いていた…