第22章 伏魔(ふくま)
秀次「…これ、全部…
俺が小さい時の…」
歩き回りながら見廻る中、一つのものを見る。
秀次「…写真?
!あれからの俺?」
迅「随分こまめに気にかけてたみたいで
秀次以外のが無いんだよなあ、マジで^^;
玉狛支部の部屋じゃ、玉狛支部から本部とかのしかないし。
ここまで多くはないからなあ≡≡(微笑」
そう言いながら、その部屋のベッドに腰掛け
迅「あげせん、食う?」
いつもと同じようにすすめた…
だが…
当の秀次の頭には、恵土のことで一杯になっていた…
秀次「…そんなそぶり、見せなかったくせに…)
…恵土」
写真を握りながら、思わず呟く中…
迅「へこんでる場合じゃないだろ?」
秀次「!」
呼びかける迅に、驚きながらも顔を向ける。
迅「そんなにお前のことを想って、誰よりも求めてるんだ。
お前が助けに行かないとな^^
そうじゃないと、あいつは喜ばない(もぐもぐ」
秀次「…迅…
お前、最初から知ってたのか?」
迅「いや…
まあ、秀次のことを気にかけてるのは目に見えてたぞ?
第一、ちらちらちらちら…
A級ランク戦の時、ずっと見てたしな。べったりと^^」
秀次「!?//」
迅「今でも、ずっと大事にしてばっかりだったしなあ。
最初に会った時(4年半前)も…
どっかで見たことある顔だなあって思ってたけど
恵土が持ち歩いてた写真の子供だって、後で気付いたわけだし」
秀次「なっ!//」
迅「結構がさつっていうか、のんびりっていうか
あぁ見えて、結構こまめで繊細な所もあるわけで…
やっぱり、大事にとってたんだなって感じで」
秀次「…」
迅「…で、これからお前はどうする?(微笑)
恵土が一番助けを求めて
誰よりも頼りにしているのは、お前だぞ?^^」
秀次「…決まっている。助け出しに行くぞ(真剣」
迅「お。やっと熱が入ったか?(微笑」
秀次「何を言っている?
恵土を助けるのは、俺の役目だ!」
迅「そうこなくっちゃ!^^」
一つのトリガーと、想いを胸に
その部屋の一番目立つ場所にあった
姉と秀次と恵土の写真を、懐に入れながら
一つの決意と共に、再び走り出した…