第22章 伏魔(ふくま)
できることが増えれば
太刀川「ねえねえ!
こんなことできるようになったよ!!^^」
恵土「おお!凄いじゃん!!^^(なでなで」
太刀川「えへへ^^♪」
あの人は、俺よりも喜んでくれた。
それが素直に嬉しかった…
何度も何度も、報告に来る俺に
笑みを浮かべては嬉しそうに撫でてくれた…
たまらなく嬉しかった…
その笑みが、大好きだったんだ…
とても温かくて、明るくて…
それがとても心地よくて、大好きだった……
いつか、必ず俺が護るんだって思ってた…
それでも…
いつだって無茶ばっかりして、そんな間も与えさせてくれねえで…
今日だって…
防衛任務さえなければ、護衛に参加するつもりでっ…
そんな時に限って…
何で…
壁に触れながら、悔し涙が溢れては零れ落ちていく…
そんな折、壁を通じて何か感じた…
太刀川「?何だ?」
恵土「太刀川、この壁だったっけ?
昔、投げつけた所^^;」
太刀川「むっ)そんなこと言うなよ!
今度は俺が投げ返してやる!(にや」
太刀川「俺が14歳の時の…?」
恵土「無理無理^^
…でもまあ…
いつかは、私だって負けるし捕まるかもしれない」
太刀川「は!?そんなわけないじゃん!!」
恵土「あっはっはっ^^
…ありとあらゆることが起こる可能性…
それは、無尽蔵にあるんだよ。
それこそ、無数に…
だからさ、頼みがある」
太刀川「?何?(きょとん」
そうだ、思い出した!
あの時、俺は…
恵土「…私がいざって時には、助けてくれ^^」
太刀川「解った!^^」
恵土「え!;返事が早いよ!;
お前が私を嫌ってるかもしれないぞ!?」
太刀川「それでも助けに行く!^^」
恵土「え…
でも、何で…あんな乱暴な方法取ったんだぞ?」
太刀川「…何言ってんだ?
俺のことを想ってやったんだろ?
だったらいいじゃん(後ろ頭に両手を組みながら笑う)
それごと、俺は恵土のことが大好きだ!!^^」
恵土「!…
ふっ(微笑)
…困った後輩だよ、本当に^^」
太刀川「え~?
嬉しいの間違いじゃねえの?」
そう言いながら、手を繋いだ…
嬉しそうに笑う恵土と…
俺も、それに嬉しさを感じて笑みを浮かべながら…