第4章 過去
ふいに放たれた言葉…
それによって、一つの道が現れた…
真っ暗闇だったはずの世界から
一つの、光ある道が…
有吾「お前も、一緒に来ないか?(微笑)
大事なことだから、二度言ったぞ?^^」
恵土「…何で…」
有吾「ん~。
それを
お前の両親が望んでいるような気がしたから、かな(微笑」
恵土「…何で、そう思うの?」
有吾「そりゃあ…腐れ縁だからなぁ(苦笑」
恵土「……
でも…私の手は、汚(けが)れている…」
有吾「どこをどう見たら汚れているんだ?」
恵土「…この血は、この罪は…
どうあっても、拭い取れるようなものじゃない…」
そう言いながら、自身の左手を見つめる…
ただ見つめているだけで、自然と
左手の周囲に、村人たちの血が見え隠れしていた…
恵土(こんな手を取ってくれる人なんて…)
そう思いながら、左手を見つめる恵土…
有吾「汚れてないし、取る奴はここにいる」
恵土「…え?」
有吾「約束したんだろ?
『絶対、何があっても護る』って…
俺に自慢げに何度も言うから、覚えた^^;
その血を被って殺したのは、近界民だ。
トリオン兵って言う、機械みたいなものでな。
だから、お前が汚れているんじゃない。
お前はむしろ、純粋な方だ」
恵土「そんなことない!!(すくっ」
そう叫びながら立ち上がった
有吾「?」
恵土「私は…
私は、殺したんだ!!
生まれ持ったトリオンのせいで
そのせいで、村が…壊滅した……」
俯きながら、拳を握り締めて震えながら
絞り出すかのように、声を出していた…
恵土「私なんか、死んでた方がよっぽどよかった!!
こんな私なんか、最初からいない方がよかったんだ!!!」
首を横に振りながら
自己否定するかのように、涙ながらに叫ぶ…
そのさなか、一つの声が響いた…
有吾「違うだろ…」