第21章 襲撃と想い
その頃、上では巨大なクモ型トリオン兵が出て
下へ降りようとした客たちだったが、階段もダメだった。
秀次「客はこれで全部か?」
だが、客が言うには下には
あの大きなクモがうじゃうじゃいて、捕まってしまったとのこと。
陽介「って待てよ?…
おい、秀次。恵土と連絡とれるか?」
秀次「いや」
古寺「この緊急事態なら、すぐにでもかけてくるはず…
なのにかけてこないってことは何かあったんじゃ?」
陽介「もしかしたら捕まってたりしてな^^」
古寺「笑い事じゃすみませんよ!!??;」
冗談のように笑って言う陽介に対し
古寺は怒りながらも詰め寄って叫んだ
陽介「冗談だって。冗談(微笑)
そんなに簡単にやられるたまかよ」
秀次「いや…
恵土の再生も、同じように出来る。
同じ原理を応用してトリオンを吸収し
トリオン兵が自律的にやっているとしたら…」
陽介「…なるほど。
無限に増殖し放題の上、再生し放題ってわけか」
そんな折だった…
ヴォルフが現れたのは…
陽介「うおっ!?;
何でいきなりエレベーターから!」
ヴォルフ『光と同化した。
これを受け取って欲しい、恵土からの伝言だ』
エレベーターの扉から現れ
秀次に歩み寄りながら念を送り、携帯を渡した。
秀次「なんだ?」
そして聞いた後…
陽介「なるほど。
このことを薄々感じ取っていたから
レッドバレットを使え、か。
あれだったら再生されることもないだろうしな」
古寺「のんきなことを言ってる場合ですか!;」
そんな折、連絡が入り
状況に整理がついたのだった…
が
秀次「…(ぎり)
何だってあいつは…」
秀次の心中は、穏やかじゃなく…
姉が殺された時と、恵土が重傷を負った時とが
脳裏によぎっていた…
「お願い!姉ちゃんを助けて!!」
そんな折、さっきまで泣いていた子供が助けを求めた…