第20章 異世界からの逃亡者(風月流)
四塚市、朝日が昇る中…
プルル♪
携帯電話のコール音が鳴り、出る遊真…
遊真「…これで良かったのか?迅さん」
迅「ああ。
これでまた…
大きく未来は、いい方向に動き始める(微笑)
と言うより遊真…
お前、気付いていたんだろ?最初から」
遊真「ん…
まあ、ほんの少しだけだけどね。
恵土、しきりに秀次のことを気にしてたように見えたからな。
他の皆も、きっと気付いてると思うぞ?
一応、俺と恵土が恵土の結婚相手だって言った皆にも知らせといたけど」
迅「まあ…
ボーダー内では
秀次と恵土が引っ付くって感じに言われてたからな^^;」
遊真「お互い、意地っ張りだからな。
意地を張ってはぶつかり合って
本音は言えずじまい…
その抱いている想いも
互いにドキドキしていたことも」
迅「だからそれをまともに感じれなくもなるし
素直に求め合うことも出来ていないって感じだもんな^^;
それより遊真…
お前、恵土が好きじゃなかったのか?」
遊真「好きだよ。
人としても…女としても好きな奴なんだ…」
迅「だったら」
遊真「だから…
その惚れた女の幸せを望むのが
その幸せにつながることに全力で臨むのが
その女に惚れた男がすべきことだ!
そう、親父が言っていたし
俺もそうすべきだと思ってる…
だから…
それで幸せになるのなら、それ以上に幸せなことなんてない…
心で、とっくに繋がり合っていることも感じていられる…
それで、終わりってわけじゃない…
だから迅さん、責任を感じなくていいぞ?
いずれ、こうするつもりだったんだから…(微笑」
迅「…そうか(微笑)
お前も、幸せになれよ?」
遊真「十分幸せだよ…(微笑)
恵土が残してくれた想いも
生きて幸せだっていうことも
ただ、傍に居れて
幸せを感じれている恵土を見ているだけでさ!^^」
左手にある指輪ごと、拳を握り締めながら
満面の笑みを浮かべる遊真に対し…
迅「それなら、何よりだ(微笑)
じゃあ、引き続き様子見を頼むな」
遊真「了解(キラン」
そう話し合ってから
迅は、遊真へかけた携帯をしまった…
朝日を見ながら…
確かな、幸せへ繋がる未来を感じながら…
(11月23日AM0:12更新、584~598(15ページ))