第20章 異世界からの逃亡者(風月流)
遊真「俺は…
恵土に、幸せになって欲しいって思ってる…
それでも、その想いでさえも…
秀次の方が上だった…
恵土だって、本当は気付いているんだろ?」
恵土「!…」
恵土が顔を上げると、切なそうな顔をしながら微笑む遊真がいた…
遊真「…あの時、本当に嬉しかったんだっていうのは解ってる。
涙が流れるほど、嬉しかったことも
入院している時に聴いた…
でも…それでも……
俺は、秀次には勝てない。
恵土への想いって、点に関しては…
恵土に、幸せになって欲しいからこそ…
俺は、恵土と別れた方がいいって思ってる…
安心しろ^^
結婚するっていう点に関しては
今日、俺がボーダー全員へ強引にごまかした。
嫉妬とかもしたりしたけど…
恵土は、俺の迷惑にならないよう我慢するだろ?
それでも…
秀次に関しては違っていた…」
「私の秀次に何しようとしてくれてんだ、ゴラアアアア!」
我慢できずに飛び出しながら白目向いて襲い掛かり
「きゃああああああ!!!;」
悲鳴をあげて逃げ出す女子に対し
「…馬鹿恵土;」
思わず呟き、最終的に恵土を止める秀次だった…;
恵土「このバカ秀次!!;
私なんかどうでもよかったんだアア!!;」
秀次「違う!」
恵土「だったら何してたんだよバカああ!!;」
秀次「っ…(ぷいっ)
その…//
お前の、誕生日プレゼント…//
相談…//(ぼそぼそ」
恵土「ぽかん)………
そっか(微笑)
そっかぁ~!!^^//
そうならそうって言ってよ!^^」
秀次「言ったら誕生日プレゼントにならないだろ!!;」
恵土「何言ってんだか…
秀次が傍に居てくれることが、何よりの誕生日プレゼントだよ^^//(にっこにこ」
秀次「!!//」
恵土「ほら、行こう^^//」
いつものように、満面の笑みを浮かべながら左手を差し伸ばす恵土
…それに対し、秀次は昔と同じように微笑みながらも…
その手を照れ臭そうに取っていた…
そして昔と同じように歩いていく…
昔も歩いていた道のりを、二人で共に…
互いが互いに、とても幸せそうな面持ちで…
秀次&恵土『^^//』
互いへの愛を、深く感じ取りながら…