第20章 異世界からの逃亡者(風月流)
ゼノ「全てのトリオンとエネルギーをもとに
自身のトリオンとエネルギー全てを回復させる、か…
それに、向き合っただけで過去や全てを見切る眼…
あいつも、狙われては追われ続けて…辛い目に遭ったんだろうな…(ぼそ」
小声でぼそぼそと呟く中、ゼノは眠りについていた…
そんな中、晴れた雲の隙間から光が差し込み…
遊真「来たな」
恵土「遊真、話ってなんだ?」
遊真「!…結局、つけてもらったのか。左手首に」
恵土「一気にトリオン送ったら嫌がられて
今は大人しいもんだ、まったく取ろうともしない(苦笑」
左腕のそれを見せながら苦笑する恵土だったが…
遊真「…実は…
恵土の記録を見ていて、気付いたことがある…」
それを前に、月の光を背に語り始める遊真…
それらによって…
運命の歯車が、少しずつ狂い始めていた…
その後、夜中に三輪家へと帰っていた…
その頃、秀次は…
うとうとしていながらも、ソファーに腰掛けたまま待っていた…
恵土「秀次…待ってくれてたのか(苦笑」
それを見て、嬉しそうに笑いながら
恵土は、秀次を布団へ寝かせた。
そして、それに添い寝をしながら…
遊真に言われていたことを思い返していた…
遊真「恵土の母方の祖父は、村長だったんだろ?
それと同時に、恵土の一族の末裔だった…
それで、思ったんだけど…
恵土の一族は、その土地を護っていたんじゃないのか?
祠と神木、その土地に宿る…
聖域となった何かを…」
恵土「…さあ。それに関しちゃさっぱりなんだ。
城戸さんにも同じことを聴かれたよ。
祠に入れて、ご神木に触れれる唯一の人間が私で
大切な何かを護っている何かって事ぐらいしか…」
遊真「…そうか。
それよりも大事な話がある…
別れて欲しい」
恵土「!」
その言葉の真意とは…?