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鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第4章 過去




暗雲となる天候の最中、日が落ちる…


僅かな雲の隙間から降り注ぐ

日の光を反射して光り輝く、日本刀を見て…


恵土は…

思わず、それを抱き締めながら泣いた…


誰一人として、護れなかったこと…

強くなんかはないのだということを、噛み締めながら…



その結果、見つからないように

自力で押さえ込んでいたトリオンが漏れ出し…


トリオン兵は、それに反応したのか見つかった…



しかし、その動揺よりも遥かに…



村人たちの血を浴びたトリオン兵が

次々に現れるのを見て…


怒りと憎しみと哀しみが上回った…



恵土「うわああああああああああああああ!!」


それに、涙ながらに刀を引き抜き

トリオン兵へ向けて走り出す。


モールモッドへ向けて、振り下ろす…


斬られたトリオン兵は

トリオンが凄まじい勢いで出て行き


恵土の手と日本刀には

トリオン兵についていた返り血が返って来る…



それに気付かず

必死になって、トリオン兵を倒し続けていた…


倒さなければ、殺される…



そう、本能的に…

サイドエフェクトの第六感から、容易く感じ取れたから…



そして…

半日が過ぎた頃…


疲れてきて、勢い余って転げた…


しかし、トリオン兵は動きを止めない

むしろ、止めを刺そうと突き刺そうとした


恵土(助けて…)


心がそう叫ぶも、誰も来ない…

動物たちも、山からさらに遠くへ逃げたまま…


何も、助けに来ない…


その現状が、さらに集中力を高め

トリオンの相手を倒すこと以外、考えられなくさせた…



トリオン兵の攻撃が迫る中、目が見開かれる…


それを横へ転びながら避け、すぐに起き上がり…


恵土「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


ずばぁん!!!!


転んで避けた直後、日本刀を振り下ろした。

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