第4章 過去
はてさて…
あの爆発の後、玉狛支部の天井で
一人、川を眺めながら伸びをする人影が…
恵土「ん~。
特訓はやりつくしたし、どうしようかなぁ…」
遊真「じゃあ
またホワイトトリガー触らせてもらってもいいか?」
恵土「何でまた触りたがってるの?;
大爆発起こしてとんでもない目に遭ったでしょ?」
遊真「恵土が安全なのが解ったからいい」
恵土「修はいいのか;」
遊真「むっ)名前呼びが気に入らん」
恵土「そっちだって名前呼びしてるじゃん」
遊真「むす~」
恵土「くす)可愛いなぁ)…」
ついっ
遊真「ん?
なんで頬をつつくんだ?」
恵土「なんとなく…かな(微笑」
遊真「う~む。よくわからん」
恵土「…なあ、遊真…
少し、昔話をしてもいいか?」
遊真「ああ、いいぞ」
恵土「お前にだけは…
ちゃんと、話しておきたいって思ってさ…」
レプリカ「私もいるが、いいのか?」
恵土「いいよ。信頼出来るし…」
その後、語られた過去は
簡略的に述べられたものよりも深かった…
今から、16年と約9か月前…
8歳の誕生日、1999年3月20日…
その日の夕暮れ…
5時45分の日の入りまで、山に居て待ってて欲しいって…
言われてから、5時35分
火事が見えた事から、早めに降りてきて
必死に、村へと駆けつけた…
その時、目に見えたのは…
焼けた死骸と、そうでない死骸の山々
トリオン器官だけを摘出されて
その後に殺されたのだと、後で知った…
そして、トリオン兵に見つからないように
必死に、自分の家の跡地へ向かって
転びそうになりながらも走っていくと…
そこには、両親がいた…
正確には、『だったもの』が…
そして…
『いつか、お前にやる。
お前が、本当に強くなったのだと…
護れるようになったのだと、認めた時にな^^』
そう、父上が私へ行ってくれた言葉と
その時の想い出が蘇るものがあった…
それは…最後の誕生日プレゼントとなる『日本刀』が
抜けとばかりに、地面に突き刺さっていた…