第19章 劇(退院祝い)
「今回は、自力で心臓が動くようになりましたが、
今後、またいつ心臓が止まるかわかりません。
その時には、どうされますか?」
秀次「無理やりにでも動かして下さい。
助けて下さい、お願いします(お辞儀」
消え入りそうな、すがるような声で言っていた。
その後、三輪が願掛けを始める。
(ICUの前のソファーに座ったまま
2週間も飲まず食わずで過ごし、2週と1日目倒れる)
「死ぬつもりか?」と聞いた所
秀次「ほっといてくれ。
あいつが意識を取り戻すまで、俺は会わない。絶対に…
それまで、ずっと待ち続ける」
取材には応じていたものの、弱っているのが見て取れた。
~1月16日、17日~
肺の出血が止まりつつあり、回復傾向にあると聞くが
自発呼吸がまだ戻らず、油断がならないとのこと。
~1月18日~
鎮静剤を止めると血圧が上がってしまうため、
鎮静剤は止められず、脳、意識の評価ができないとの事。
~1月19日~
肺から血を抜いていた胸腔ドレーンが1台減り
モニター類が小型のものに交換されていた。
たまに自発呼吸がでてきているとのこと。
空閑遊真が言うには、体に手を触れると
心拍数が105前後から120に上がる事象が見られた。
~1月20日、21日~
様子は変わらず
~1月22日~
フロートリガと表示されており
一定時間内に自発的に息を吸うとそれを補助し
時間切れになると強制換気を行うモードになっているらしい。
機械の表示を確認したところ
10回中、3回程度は自発的に呼吸を開始している様だった。
口からの酸素吸入は最大2週間程度までしかできないと説明を受け
気管切開による人工呼吸に家族が同意。
点滴では栄養が足りないため
成分栄養剤を鼻から入れた管を通して身体に入れる必要があるとのこと。
これも同様に同意。
~1月23日~
気管切開実施。喉から管が入っていた。
鎮静剤を切ってみて様子を見ているとの事。