第18章 リハビリ
迅「風間さん。
これ、後で恵土が見るんでしょ?
少し貸してくれない?(微笑」
風間「ああ」
恵土「…迅?」
風間「よく聴いておけ。
これからのためにも、大事なことだそうだ」
迅「あ~。おっほん。
恵土、聴こえてるか?
今まで、たくさんあったよな?
『人』っていえば、お前にとっちゃ
何度も殺されかけ続けた存在で
自分勝手な都合で振り回されて傷付けられたり
心無い言葉とか、悪意のある言葉で散々消されてきたもんな。
心も、想いも、その言っていた魂でさえも…
それでも…
おかげで、だからこそ感じた光ってのがあって
彩りってのがあって、幸せや笑顔があって…
だから、その眩しいそれを護りたいって思えたんだろ?
…ハード過ぎる人生歩んでるって解ってる。
それでも、これから先
もっと大変なことが起こるし、その度迷ったりもするだろ。
…けれど、これだけははっきり言える…
もう、大丈夫だ…
入ってきた当初のように、心を閉ざさなくていい。
自分を押さえ込んで、殺そうとしなくていい。
大丈夫…
お前を理解する人は、ここにもたくさんいる…」
恵土「!…(ジワッ」
驚きで目を見開きながらも、涙が浮かぶ…
迅「だから、迷ってもいい。つまづいてもいい。
好きに生きていい。
前に村上も好き勝手って言ってただろうが
あれは『他人勝手』って意味だ。
恵土の場合、人の都合に合わせてバッカなとこあるからなあ^^
だから恵土…もう、遠慮しなくていいんだ。
頼ったっていい。すがったっていい。
俺たちは仲間だ(微笑)
恵土「…(涙」
両目から涙が零れ落ちていく…
騒がしい言葉と背景の中
迅の言葉に意識が集中されていく…
迅「もう、自分を隠さなくていいんだ。
心の底から、思うように表情を取っていい^^」
恵土「…迅;;(ぼろぼろ」
風間のスマホに声を語りかける迅の姿が映る
渡されたスマホを見ながら、その音声に聴き入っていた