第18章 リハビリ
恵土「…だいぶ、心配かけてたんだな;(苦笑」
風間「あなたの大立ち回りのおかげで苦労しましたよ(溜息)
ゴミ箱を探したり食堂の食糧庫を探したり売店まで回ったり
忍び込みそうな作戦室や部屋なども全部ひっくるめて」
恵土「それはそれは…お手数おかけしました;」
風間「しかも後で聴いた限りでは
立ち去った直後に入って助かるといった点が
非常に多く見受けられたのですが(ギロッ」
恵土「ごめんなさい;(汗」
風間「まあ…
それよりも、一つだけはっきりしたことはといえば…
あなた一人のために、ボーダーの全員が動いているということです。
たとえ、玉狛だけにとどまっていようが
あなたは、今までボーダーという存在を支え
一人一人の問題にも真摯に向き合い、本人と共にぶつかり
数え切れないほどの人の心を助けた、という点です。
敵であろうとも、味方であろうとも
どれだけ差別や中傷を受けようとも、態度を変えず
苦しみながらも、あなたは助け続けていた…
それがあったからこそ
今、このように必死になってくれる人がいる」
諏訪「あーくそ!どこいきやがった!」
荒船「東を探せ!」
堤「東だけでも相当数ありますよ!;」
諏訪「探さないよかマシだ!」
ぎゃいぎゃいと騒がしいディスプレイを見ながら
恵土「皆…(ぼそ」
そう呟く恵土を、風間もまた見つめていた…
加古「全く。
帰ってきたら修業に付き合ってもらおうかしら」
黒江「私も同感です」
嵐山「西だ!西へ迎え!」
時枝「これで追い込めるんですか?」
佐鳥「ひぃ~;持久走より辛い!;」
恵土「っぷw
…必死になって走って…(震え)
こんな…ぽとっ…
こんなに頑張らなくたって…
そりゃ動きが活発になってたのは解ってたけど;」
袖口で目元をぬぐいながら、動きを見失わまいと
涙を流しながらも
目だけはディスプレイに向け続ける恵土に対し…
その携帯をとって、濡れたディスプレイを上着の袖で拭き
風間「…」
ある場面を見せた…