第17章 助けとしがらみ
恵土「弧月だと長い分、もう一回振るのに
モーションもでかいし、全身で一々振り回さないといけない!
つまり切り替えしまでに時間がかかる!」
そう言いながら、実際に弧月を出して振り回して説明した。
恵土「それに対し、スコーピオンは小ぶりで
どこからでも出せて
足から地面を通して突き刺すモールクローも出来るし
義足みたいして足ブレードにも出来るし
同様に手ブレードにもできるし
いくつも枝分かれさせるブランチも出来るし
モーションを小さく、切り返しも一瞬でできる!
弧月なら0.1秒かかるのに対し
スコーピオンはリーチが短い分
力を伝えるたり、それまでの動きも早くでき
僅かな動きで、簡単に方向転換できるため
扱いが最もスムーズで、流れよくできる!
このように…
何度も何度も何度も何度も何度も何度mごん!!!!
ふ…振り回せるっ;(震え&左手押さえ」
同様に説明していたのだが
スコーピオンを勢いよく振り回し過ぎて勢い余って
左手を壁にぶつけてしまうのだった…;
風間「…;大丈夫ですか?;」
恵土「だ、大丈夫;」
風間「…内出血ですね。
今すぐ冷やしましょう」
どこからかアイスノンを取り出して冷やす風間に対し…
恵土「…ありがとう(微笑)
風間、お前医者に向いてるな」
礼を言いながら、思わずそう呟いた。
風間「?」
恵土「説得力があり過ぎる。
その上、指示も適確で疑いようもない。
お前が医者だったら、大助かりだな^^」
風間「!…//」
その言葉からか…
なりたい、なって助けたいという想いが宿った…
そして今や3回生
風間「…まあ、入ってから1か月あたりの
ああいうことがあった時にも、弧月しかなかった。
…それで
苦しんでいるあいつの支えに、少しでもなれれば…
そう思ったのがきっかけだ」
菊地原「ああ…なるほど。
恵土先輩の場合、生傷が堪えませんし
その上ストレス溜め込み過ぎて倒れたりもしますし…
まあ、見ていて心配になりますよね」
風間「ああ。
少しでも助けになればと思ったが、まだまだ問題は山積みのようだ」
そう言いながら、本を読む風間…
それを見ながら
『この人も、恵土先輩に惚れているんじゃ?』
と考える菊地原であった…