第17章 助けとしがらみ
その後…
秀次「溜息)はあああ;(汗」
溜息をつきながら、壁を背にして考え込んでいた…
秀次「何で俺は…あんなことを…」
俯きながら頭を押さえ、そう呟く中…
米屋「そんだけ好きなんだろ?
だいじょーぶか?秀次」
秀次「…」
それに対し、何も答えない秀次
米屋「溜息)ふう。
恵土がどういう風に想ってるか心配か?」
秀次「ピクッ!)
陽介、お前…いつから聴いていた?」
米屋「ほとんど最初からになるな(微笑)
ま、嫉妬から来てるってのも解ってるんじゃないのか?
何年も一緒に過ごして、何年も共に乗り越えて…
俺の幼稚園と小学校の卒業アルバムに書かれてる目標
ヒーローになることだったもんな、槍使いの(微笑」
秀次「関係ないだろ」
米屋「それでお前の夢、恵土の夫だっただろ?
まだそんなにいい噂なんて流れてなくて
好き勝手にいいやがってばっかだったもんなあ。
その度、言っていただろ?
恵土がどんなに優しいか、どれだけ大事にしてくれているのか…
そのために、その笑顔を護り抜くために
どれだけ頑張り続けているのかも…
だからこそ…
そんなに恵土を知らない奴が
恵土を奪っていくことが許さないってな。
見てたらわかるぜ?」
秀次「…そうか」
米屋「っつうよりも凄い騒ぎになってるな。
まあ、俺にとっても国にとっても
今までに見たことのないような、最高のヒーローだもんな。
誰が見ても、そう言い切れるぐらいの」
秀次「…ああ。
小さい時から、いつだってそうだった…
山奥に迷い込んで、熊に襲われた時も
いつだって駆けつけて、護り抜いてくれた…」
米屋「あ~。秀次だけ遠足ではぐれちまったっけな。
それで泣いてるお前を背負いながら運んできてくれたんだっけ?
小学3年ぐらいの時」
秀次「ああ。
…俺は、俺以上に恵土を理解している奴はいないと思う」
米屋「また出たよ、こののろけ」
秀次「うるさい」
やっぱり最後にはツッコむ;