第17章 助けとしがらみ
恵土「嫁として…か;
う~ん。そしたら結婚前提だしなあ(汗」
((そんな風に考えていいのか!?;))
秀次「俺は本気だ。
お前と出会った13年前から
ずっと、お前に惚れていた」
((マジで!?;))
皆が皆思う中…
恵土「…そうか。
でも……」
自分の右掌を見つめ…
その瞬間、頭によぎったのは…
8歳のあの事件から1日半後…
当時、皆の血と触れていること…
そしてそれが…
皆の死に際を、超感覚により全て明確に感じ取らせたこと…
そして…
自身が、殺したのだと…
その死に目も…想いも…
残骸からも…全てが虚(むな)しく、死にたいと思わされた…
そんな思いからか、瞳がうつろになった…
秀次「?」
それに?を浮かべる秀次…
恵土「…私には、生きる資格なんてないって思ってた…
ここに来た後でも…好き勝手に言われ続けていたんだ……
だから、なおさらにそう思っていた…思うしかなかった……
でも、第一次近界民侵攻の時も
それ以外の時でも必死に護り抜き続けたら…
名誉市民だとか言われて受賞されて…
その途端
さっきまでめちゃくちゃに悪く言ったりしていた奴らが
勝手に後からよく言ってきたり、手のひらを返して接してきたり…
…私自身、そういうのまで見えるからさ…
裏でどういう風に言う奴なのか、どういう人間なのかぐらいは
面と面で向き合えばわかるんだ…
闇がよく感じられる…
不幸が多すぎる…
それでも、笑っていられる時がある…
そんな中であっても…
私は、光を感じていられたのは秀次のおかげだ。
いつだって真っ直ぐ向き合ってくれて
純粋なまま、突っぱねたりぶつかったりしてくれる…
私にとっちゃ、一番大事な存在なんだ…
何年も何年も…
だからさ…
嫁になるのは無理だけどいい?」
秀次「ダメだ」
恵土「ぶー)けちんぼー(こまんたれぶー」
秀次「勝手に言ってろ」