第17章 助けとしがらみ
国立国際医療研究センター
三門市の隣の市にあるが、近くには隣町のタマガタワーがある。
そこにマスコミが集まろうとしていたが
まだ絶対安静のため近寄らせないようにしていた…
恵土「…ん」
それを見つめてから
真剣な表情で考え、秀次に押し付けた。
秀次「!どういうつもりだ?」
それを受け取りながら尋ねると…
恵土「私が今
こうやって生きていられるのは、お前のおかげだ。
だから…これから先、お前の家で暮らすことに決めた」
秀次「!!
…それは、どうとらえればいいんだ?」
恵土「…お前が居て、秀次の姉が居て…
初めて私は、三門市で生きてこれた。
秀次が居なかったら…
きっと、私は…
誰も信じられず、避け続けていたはずだ…
理解者なんてできるはずなんかはないと…」
そう言いながらうつむく恵土の脳裏では…
『死んだ方がいい奴だ』
『消えてしまえばよかったのに』
『なんせあいつ、ただの化け物だもんな』
そう、恵土のことを口々に言う中
幼秀次「違う!!
そんなことはない!
恵土姉ちゃんは、誰よりも優しい人だ!!
そして将来、僕のお嫁さんになるんだ!!!!」
恵土「お前がああ言ってくれてなかったら…
私は、今頃どうなっていたかも解らないよ…」
秀次「…俺は…
出会ったその瞬間から、ずっとお前を愛し続けていた…
お前は、俺と生涯を共に過ごす気があるのか?
弟としてしか見れなかった俺に、そういうことができるのか?」
恵土「…違うよ。そういう意味じゃない…
私にとって、帰りたい場所が…
玉狛支部でもあると同時に、ボーダー基地でもあって
お前の家でもあるんだ…
お前の家に帰りたいって思ったんだ…
また、昔のように過ごしたいとも…さ。
勝手に出ていったから
勝手に入って入り浸るわけにもいかんしで…;」
静寂に包まれる中
遊真「ふぃ~。人ごみをかき分けるのは至難の業だな;(溜息」
緑川「大変だったね^^;」
二人が帰ってきた…
秀次「…勝手にしろ(ぷいっ」
恵土「…
(ぱあ)ってことは、好きなだけ秀ちゃんって言っていいの?」
秀次「違う。
嫁として、俺の家に来い」
『!?』
衝撃の言葉に対し…恵土は?
(11月10日AM0:30更新、469~476(8ページ))