第17章 助けとしがらみ
その後
テレビでは、2分20秒の戦いを
通信機から得られていた映像と音声から
ビデオが作られていた…
2230兆ものぶつかり合いの中
7200兆も切り分け
唯一読み取れて、とらえることができた部分を…
リアム「くっ。他の所を」
すっ(前に立ちふさがる)
再び違う方向へ行こうとするも
すっ(前に立ちふさがる)
リアム「イラッ)邪魔をするなあ!!!」
ごすっ!!(恵土の左目を殴る)
恵土「…(真剣&ギロッ」
リアム「ゾクッ!!)
ばっ!(後ろへ飛びずさる」
だが…
恵土はそこから動かずにいて、通すまいとしていた…
リアム「何でだ…
何でそこまでして、人を護り抜こうとする…」
恵土「…」
リアム「名誉のためか!?誇りのためか!!??
正義のためか!!!??
そんなものが、自分の命よりも大事だとでも言うつもりか!!!!??」
恵土「…」
リアム「答えろよ!!!!」
恵土「…やっと…できた居場所なんだ…」
その脳裏によぎるのは…
『あっち行けよ』『バケモノ』『消えろよ』…
周囲の人たちが投げかけ、陰で言われていた言葉…
恵土「悪い所を見る人たちしか、いなかった…
いいことをしようがしまいが、見ようとしない人たちばっかだった…
それでも…やっと、解ろうとしてくれる人たちに出会えたんだ…
向き合おうとしてくれる人たちに出会えた…」
脳裏によぎるのは、三門市の人たちと
ボーダーの隊員たち…
恵土「必死になって、必死になって
頑張り続けていたら…(左掌を広げて見つめる)
大切な居場所ができた…(真剣&微笑」
秀次と笑顔で歩く場面、それを思い浮かべながら左手で拳を作る
恵土「それが、ここだ…
そしてそれは…三門市に生きる全員が居てこそあり得たことだ…(拳握り締める」
ばちばち(全身に電流が走り、トリオンが顕著にまとわりつく)
その意思の強さを示すように…
凄まじい量のトリオンが圧縮され、電流のように存在を示していた…