第17章 助けとしがらみ
緑川「次に、三つ目は体性感覚。
体性感覚っていうのは
皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚を指していて
皮膚感覚は、皮膚を通して得る感覚で
触覚、痛覚、温度覚、圧覚を示しているんだ。
それで風の流れの変化とかを感じ取ったりしてる。
より何があるのかっていうのを正確に感じ取れるし
咄嗟に皮膚にトリオンを集中させて耐久力を上げる防御にも使えるんだって」
遊真「察知能力か」
緑川「頷く)次に深部間隔っていうのは
深部感覚は位置覚、運動覚、抵抗覚、重量覚によって
体の各部分の位置、運動の状態、体に加わる抵抗、重量を感知する感覚で
深部知覚、深部覚、固有受容性感覚、固有覚とも言われてて
これらの感覚の基礎として存在するのが関節、筋、腱の動きの感覚らしいんだ。
体内におけるトリオンが
トリオン体で、どのようにして使われているのかも感じられるし
それでトリオンを意図的に集中させて、力を強めて加速させたり
体をより効率的に動かすことに使ったり
トリガーに使わない部分のトリオンを集めることで
発揮する力を強めたりするんだって」
遊真「なるほど。
トリオンを有効的に使うために必要なんだな。
普通ならできない芸当だな」
緑川「テレビでも話題になってるよね^^;」
遊真「ところで内臓感覚ってなんだ?」
緑川「あ!;
内臓に分布した神経で
内臓の状態(動き、炎症の有無など)を
神経活動の情報として感知し、脳で処理する仕組みなんだって。
相手の傷を治したりする時に
どこに怪我を負ってるのかを感じ取るために使うんだって」
遊真「治癒時に使うのか」
緑川「うん。
四つ目は前庭感覚
平衡感覚みたいなもので
頭部の傾き、動き(加速度)などを神経活動情報に変換し、脳で処理する仕組みだって」
遊真「だから壁と垂直でありながら
平然と姿勢を保ったまま立ててたのか」
緑川「うん^^;
モールクローも使っているんだろうけれど(苦笑」
遊真「では、最後の一つは何だ?」
緑川「それは…」
最後の一つがいよいよ明らかに…!