第17章 助けとしがらみ
その頃、緑川と遊真は…
修業を休止して、話し込んでいた…
遊真「それにしても、あぁいう癖ってのは抜けないのか?」
緑川「ん~。多分無理だと思う;(苦笑)
だって…
ボーダーに入ってからの13年間、5000件もあったらしいし」
遊真「それはそれで凄いな;」
緑川「その上、一般人に知られているのは50件」
遊真「十二分に多いと思うが
どうして100分の1まで減ったんだ?」
緑川「あははは^^;
だって恵土先輩
昔から、人が助かるのなら片腕でも差し出すような人だし」
遊真「昔からか;あの性格;」
緑川「うん^^;
だから、いきなり右腕を要求された直後に
右腕をちぎって放り投げた時は驚いたよ;
肝臓とか言われた時には
あまりのグロさに失神する人まで出る始末で;(溜息」
遊真「それはそれは…;(汗」
緑川「それでも、自分でやった怪我なら
程度も解れば、どういう風にできた傷かもわかっているから
瞬時に治せるんだって言ってたし、実際に治せてた」
遊真「そうか…
!でも待てよ。
だったらすぐに治せるんじゃないのか?」
緑川「そうなんだけど…
実際にトリオン体に斬られた際は
敵のトリオンが付着していて、その変換とかでサイドエフェクトを使わないといけないんだって」
遊真「ふむ…
別に問題があるようには思えんが」顎に手を当てながら考える
緑川「恵土先輩のサイドエフェクト
名前は超感覚って言って
本当は、五感も極限以上まで強めたことで発揮出来る力なんだ」
遊真「!…ということは、超感覚を使えば痛みまで」
緑川「そう。
普段はあまりの強さから使わないらしいんだけどね。
恵土先輩の場合で言う五感とは、五種類あるんだ。
最初に視覚と聴覚。
視覚、遠くの動きなどを見据える感覚
聴覚、遠くの音を聞き分けて、何の物質がそうかなども解る感覚
その二つで、脳内で
どういう風に何がどこにあるのかを、立体的に見るんだって」
遊真「ほおほお」
そうして、説明は続いていった…