第16章 入院生活
その後、遠征に行かされる予定はそのまま
途中で一瞬で帰ることも可能のため
その帰るように言われる念を感じた時に帰るようにしていた。
秀次に、最初こそ教えるためについていたものの
初めてであった時のように真っ赤になっており
(驚きと何で今まで話してくれなかったのかという怒り故)
ボーダーの古くからの隊員で
尊敬もしていれば、そこから戦術を教え…
それまでは、仲が良好だった…
玉狛支部だということを、解るまでは…
後になって知ってからは…
秀次の近界民を全て倒すことを目標とする在り方と衝突した。
そして…過去を明かした…
それから後、木虎もまた
2年ほど前に入ってきて、B級にあがるまでスコーピオンを教え
今からすれば去年の冬休みに、緑川と共に教えた。
心も昔のように戻りつつあったものの…
心の中に、未だに残り続ける暗雲までは取り払えずにいた…
隠し続けてきたことの罪悪感も…
胸の奥に未だにうずき続ける、虚無感も……
(悲愴な顔をしたまま、夕暮れに
たった一人で、流れ行く川の水面を見つめ続ける恵土)
それから、4月13日から再び遠征へ
8か月ほど行き、帰ってから遊真と再会した。
それから後、1月14日の大規模侵攻で護るために傷を負い
深い昏睡状態に2週間と3日ほど陥り続けていた。
そんな半生を、テレビで言われていた。
(遠征とは、外国にも近界民襲撃があるかを調査し
近界民を討伐しに行くことと説明されていた)
3歳から武術の修業を始め、村のトップとなり
5歳で失い、再びもっと頑張ったことも…
自分の動きに合わせて動くようにするシールドで
跳ね返すことによって、攻撃力と防御力を上げたり
思うように動かすシールドとで
上に乗ったり、そのまま動かすなどといったように、使い分けるなどの戦術もまた、説明されていた…
バイパーとシールドを融合させてナイフ状にし
切り裂いた際に、散布されたトリオンを自在に軌道を操り
斬撃を飛ばす旋空とするなどのことも
今までの戦い方の創意工夫も含めて…
自分自身を許せないまま生きてきたことも…
その悲しみも苦しみも改善し切れずにいることも…
誰にも話せないままでい続けてきたことも……