第16章 入院生活
遊真「じゃあ、恵土の力を手に入れるためってことか?」
木虎「出血性ショックも
体内の血の半分も取られていたから…」
流尾『そう。
強過ぎる力故に、狙われた。
回復するとしても
それよりも護る方に専念してしまった。
だからこそ…
このような結果になってしまった。
済まない』
恵土「何言ってんだよ」
ぼかっ
その直後、恵土が殴った
『!!』
恵土「私がお前に頼んだんだ。
後生の頼みだから、そうしてくれって。
だからお前が謝ることじゃない。私が謝ることだ」
流尾『しかし、私はあの一瞬
お前を護ることができなかった!』
恵土「だぁから!
それごと大丈夫だって言ってんだ!
お前が悪いんじゃないんだから気にするな!」
流尾『…それでも…済まない』
そう頭を下げる流尾に対し、切なそうな顔をする恵土。
迅「…つまり、狙われていたものは別にあったってことか。
C級隊員が主だったが
それを表に出しつつ、そちらに意識するように向け
恵土のそれに関しては行かないようにしていたと」
流尾『ああ…そうなるな』
風間「なるほど。大体は解った。
城戸司令に報告しても」
恵土「いや…当分は話さない方がいい。
っていうより、薄々感付いてると思うけど」
緑川「っていうか、始祖神の力って呼んでるよ?既に。
第一、そうじゃないとトリオンの吸収なんて不可能だって
話題が持ち上がってるぐらいだし。
話した所で、あまり変わらないと思うよ?
狙ってることも、狙われていることも大してさ」
木虎「そういう簡単な問題じゃないのよ。
そんな確定要素を加えれば
これから先、もっと増える可能性があるって話をしているの(腕組み&溜息」
緑川「あ」
遊真「なるほど」
秀次「とりあえず、この話はマスコミには触れさせず
城戸司令にだけは伝えておくようにするか」
恵土「それだけなら大丈夫だと思う。
…ごめんな、今更こんな…(申し訳ない」
太刀川「気にすんなよ。
人には気を使ってばっかなんだ。
こういう時ぐらい寄りかかれ。な?^^」頭を撫でる
恵土「!…ありがとう(微笑」
そうして
秘密は、一部に明かされることとなる…
それがどのような未来に繋がるか、解りえないまま…
(11月4日AM0:25更新、417~422(6ページ))