第15章 創痍(そうい)
出水「シールドの場合だと
分子上に融合したものを分裂させて形状を変え
スコーピオンとして使ったりもできます。
その際凄いのは、トリオンの密度が凄まじく高くて
何でも刻める上に、見分ける際に判別がつかない点です。
瓜二つに作り出せるんですよ。実際に当たるまでわからない。
そのトリオンを超高密度に圧縮されたシールド
彼女曰く『バリアー』に対し
グラスホッパーをさらに融合させて、バウンドナイフとか天翔とか。
飛ばされないと解りませんよ、あれ^^;」
「ふむふむ。
アステロイドだと飛ばしたり、バイパーとして飛ばしたり
変幻自在の上に、多彩な攻撃を繰り出しているんですね」
出水「その上、サイドエフェクトの第六感、超感覚がありますから。
トリオンを察知されて、一気にやられてばっかりですよ^^;
遠距離の際でも、ライトニングで瞬殺。
8歳の時に、この戦術が出来たらしいですけど
どちらにしろ、勝てる気がしません。
あと、指揮なども完璧で無駄がありませんでした。
俺も自信を持って推薦できます(キラン」
「凄い方ですね。
あ。映像がありますので
それと同時に解説してもらってもいいでしょうか?」
出水「いいですよ(微笑)
まずこの映像に従って解説していきますと
アステロイド×シールドで
トリオンを放出したものをシールドで囲い
球状の超高密度のトリオンを作り出します。
それを『バルブ』と呼んでおり、その際は他のトリガーは使えません。
その後、シールドとして選択することで
一つのトリガーとして認識されます。
形状変化と言っているように
超高密度シールド、『バリアー』ですね。
それにさらにグラスホッパーを融合させて
跳ね返す力を強め、『天翔』として使っています。
また、アステロイドとして放出すると決めた時にも
先程のシールドと同様に、アステロイドとして認識され
グラスホッパーと共に勢いをつけて出すことが可能となっていますね。
彼女は、これを『バルブ』と考えていますね」
「バルブというと
流れの方向・圧力・流量の制御を行う機器とか?」
出水「ええ。
おそらく、そういう意味でつけたのだと思いますよ」
「大変わかりやすい解説、ありがとうございました。
では再び、カメラを戻します」
そしてようやく、ニュースへと移行するのだった…