第3章 戦術
遊真「む~。起きないな…
こういう時は…あの虫、なんていうんだ?」
レプリカ「確か…~だ」
遊真「そうか。
恵土!ゴキブリが出たぞ!!」
恵土「かっ!)!」
びょぉ~ん!!!!
遊真「いつ見ても、凄い条件反射だな」
レプリカ「強靭なバネと平衡感覚だ。
横たわった状態からでも、布団から2mも高く跳ぶとは」
恵土「ゴキ!?;ゴキ!!??;(がくがく」
遊真「うそだ。すまん」
恵土「…(ほっ」
周囲を見渡してから、安心したように肩を落とす
遊真「それじゃあ、準備運動でもしに行くか」
恵土「OK。雷神丸も誘おうかな」
遊真「う~む。未だに出来ん、バルブ」
恵土「ん~。正確に言うとだなぁ…
まず、アステロイドを起動(立方体を出す)
↓
立方体を、粒々の立方体に分散
↓
掌の中央へ向けて、線上に集まるように放出
↓
球状になるように集まってから、
その外側に添わせるように、球の外殻部分を形成
(その外殻は、全くトリオンが分散しないようにするため
トリオン同士の結合力を最大にして、最高密度にすること)
↓
最高密度になるまで、何度も放出し続けるように制御
↓
球の内部に、トリオン以外が存在できなくなることで完成
以上。
手順を護って、進行させるように!」
遊真「それ以前に、その外殻部分は必要なのか?」
恵土「形を安定化させるためだ。
球状を目安に集約させていたとしても
目にも映らないような『デコボコ』が無いとは限らない。
そのデコボコで、バランスを崩すことだってあるからな」
遊真「なるほど。
より完璧に仕上げることで
安定した力を、いつでも出せるようにするって事か」
その後…
雷神丸「ぼふっ」
恵土「安定化した後は、好きに形状を変えられるんだ。
普通なら
結合力が強くなると固くなり、固体のように物質化し
密度が高くなればなるほど、固さは増していく。
そのため、形状の変換は無理だと思われがちだ。
だが、それを可能にする方法がある。
結合力はそのままに
内部のトリオン全てを、一つのエネルギーとする。
エネルギー化させることで流動性は増し
外からの力による影響を受け、形を変えやすくなる。
外殻によってエネルギー自体は全く分散しないまま
外殻の動きのままに、形を好きなように変化できる」