第14章 大規模侵攻
ボーダー本部、南東部
気付けば、戦い続けるうちに
南東部の三門市のはずれへとずれていた…
即座に、南東部の壊れたものを直したものの
元より体力もトリオンも枯渇していた…
ホワイトトリガーを持続させられる体力もトリオンも
もう、残りは僅かになっていた…
その直後、リアムもまた同じだったため
恵土の後ろにいた、子供に狙いをつけた…
それとほぼ同時に、秀次へ連絡を入れる。
恵土「ボーダー本部から南東、500mだ。頼んだぞ」
そう伝えたと同時に、全てをこめて駆けつけようとするも
間に合わないのは明白だった…
リアムが、泣く子供と母親へ向かって切り裂きに行く
「ゆい!!」
「ママ!;ママぁ~!;わぁ~ん;;」
泣きだす子供…必死に瓦礫の隙間から手を伸ばす母親…
それを見た瞬間、脳裏によぎった…
遠い過去、泣きじゃくる自分…
微笑みながら、自身の幸せを願って死んでいった母上と父上の姿が…
恵土「っ!!
トリガーオフ!
バリアー!
超バルブ!性質変化!
超バリアー×超グラスホッパー!ダブル天翔!!」
だぁん!!!!
それを踏みつけ、光速を超えた速度で駆ける
空中、リアムが迫る中
恵土もまた、それに負けない速度と勢いで迫っていた…
恵土「間に合え…」
父上と母上との日々
笑顔が絶えず、共に笑い合って過ごしてきた日常…
恵土「間に合え…!」
煙が見え、必死に駆けつけようと走る…
恵土「間に合え!!」
一日を境に、血まみれになり…住居も消え…
泣きじゃくる姿…
恵土(もう二度と…
目の前で失ってたまるか!!!)
サイドエフェクトにより、死ぬ姿が脳裏に焼き付いた…
恵土「届けええええ!!!!)
バリアー、ダブル!
ベイルアウトーッ!!」
リアムが刃を振り上げた瞬間、バリアーが親子を囲い
本部へとベイルアウトさせたのだった…
だが、次なる攻撃が待ち受けていた…