第2章 田中恵土
恵土「ちゃんと伝えておきたかったんだ…
『これからどんな風な目に遭ったとしても
あなたなら、きっと大丈夫。
乗り越えていけるって信じてる…
だからね、恵土…
離れても、ずっと愛しているから…
それは、どこまでいっても変わらない…
だから、大丈夫^^』
その母さんの言葉に…
『解った(微笑』って答えて、それだけだった…
帰ってから、伝えようって思ってたんだ…;
それなのにっ;
それなのにっ;;伝える前に…;;」
何度も涙を拭うも、零れ落ちていく…
それとは対照的に、雨が止んでいき…
月明かりが差し込んでくる…
遊真「よしよし」
それに対し、その頭を優しく撫でる
恵土「…もっと、一緒に居たいって…
自分達も同じだって言ってくれたのにっ…;
何で、私よりも先に死んだんだよっ;(ぼろぼろ)
ずっと一緒だって、言ったじゃんか;;
そりゃ、教わったことだとか
そういうのは、ちゃんと生きてるよ?
私の中でちゃんと…
それでも…
(両親との日々が、笑顔が…
一緒にバカみたいなことをして笑ったこと、
悲しい思いをさせられて泣いて励まされたこと、
楽しみにとってた食べ物をとられて怒ったこと、
喧嘩したり泣いたり笑ったり…
様々な思い出が、想い出までもが脳裏に浮かぶ)
それでも、あの想い出は…っ!;
一緒に居ないと、作れないじゃんかっ!!;;」
その最後の言葉と共に
零れ落ちていく涙が、頬を伝って落ちていった…
恵土「ひっく;ぐすっ;」
遊真「抱え込んでたものが、やっと爆発したって感じだな…)
これからも、俺が聴くから。
泣きたいだけ泣いて、すっきりしろよな(微笑」
恵土「ひっく;
どっちが年上か、解ったもんじゃないじゃん;」
遊真「俺にとっては、
それよりも
恵土が心から笑えるようになった方が、本当に嬉しいぞ^^」
恵土「ぽかん)…
くす^^
ありがとう、遊真」
微笑みの中、月は照らす
一つの想いの中、堂々と明るく…