• テキストサイズ

鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第2章 田中恵土




遊真「同じ思い?」

恵土「…殺されて、奪われて…

心にもないことまで好き勝手言われて…


それでも、あんな風に言えたのは…

それで怒りをぶちまければ、傷付く相手が出るから……


それが、本当に苦しい…


私が、どんなに苦しかろうがどうでもいいんだ…


でも…

相手の苦しんだり、辛そうな所を見ると…


耐えられないんだ…


それが、本当に辛くって…

どうしようもなくなってくる(涙)


相手が傷付いて苦しそうで辛そうで…

そんなのを見ている方が、よっぽど何よりも辛いんだ…」


自然と零れ落ちていく涙…


恵土「そればっかりで

ジッとなんてしていられない…


それで、助けられなかったものの気持ちが解るし


そんな中で…

逆に人格ごと全て否定されて、けなされて

傷付けられて、殺されかけて、
抱いていた意思も、全部を殺されていく…


そんな気持ちが、本当によく解るから…


そんな目に遭ってきてばっかだったからかな…

殺すしかなかったんだ…
自分の望みも、それ以外の気持ちも全部…


それ以外、何も抱かないぐらいになっちまって…

もう、解らなくなっちまった……


自分っていうのが、人に対する

『護りたい』という願い以外で、何を望んでいるのかも…


そもそも、それ以外に何を思っていたのかも…」


遊真「なるほど。

そのお前を大事に想っている人がいるって解っててもか?」

恵土「解っていても、止められないんだ…」


遊真「それは、お前の望みか?」

恵土「うん…

どうせ見るのなら、そいつらの幸せそうな顔が見たい…


あの時…

当時、助けようとする所か、存在ごと無視されて

傷付けられて、殺されかけて、好き勝手言われて


逆に傷が広がっていくのを感じた…


そんな思いを味あわせたくないし

一人で苦しんでる姿なんて見たくない…



それが、どんなものか…

よく解るから…」

/ 1782ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp