第11章 スキー合宿
「お前が自分で考えろ。
お前の行動は、お前のものだ。
環境などに要因があろうが
お前の行動は、お前が自分で決めて動いている…
何を考え、どう生き
これからをどう過ごすのかも、お前次第だ…
お前の正義もな…(微笑)
私にとっての、正義の道とは…
敵だったものも、味方だったものも
ただ、一人の人間として
どちらも幸せに笑えるようになってこその道だと思っている^^
だから、力を使う時は
それこそ、傷付ける可能性があること、
その重みを感じなければいけない。
人を傷付けること…
その重みを、十二分に理解しないといけない。
殴れば痛み、傷付く。
私は、敵が悪いことをする前に
止めるために、力を振るう。
そうでなければ…
敵が、悪いことをした奴になってしまう。
悪い奴だと、決めつけられるようになってしまう。
その先入観が生まれ
なおさらに傷付くようになってしまう。
だから私は
たとえ敵に傷付けられたとしても
敵を傷付けたりはしない。
敵のそうしたものまで
その過去の全てを間違いにはさせない。
敵の幸せな未来のため
自分たちの幸せな未来のため
全ての幸せに繋がる道…
全てのために力を振るい
その行動に責任を持ち、その重みを理解させる。
お前は?」
陽太郎「…俺は…
自分たちだけの幸せなんて望まん!
その皆が皆、幸せにしたい!
自分たちだけのために振るってたら
あいつらの、深きを考えもしない「ただの暴力」と同じだ!
あいつらを止めて、悪いことをした奴にさせないため
俺が、この拳で責任を持って止めてみせる!!」
「…それが
お前が考え、導き出した答えか?」
陽太郎「…うむ!」
「…そうか。
なら、その道をすすめ。
私は、その考えを間違ったものとは思わない。
だから止めない。
どう止めるかは、お前次第だ。
本人がした行動による不始末は
その行動をとった本人にしか、償うことができない。
責任を持て、お前の行動自身に(手を握りながら言う)
深く考えろ、その行動に重みを持つために。
相手の心を、想うことを忘れるな」
その真剣な表情は、どこまでも真っ直ぐだった…