第11章 スキー合宿
遊真「良かったな、オサム(微笑」
三雲「頷く)ああ!」
迅「村の入り口から山のロッジまで500kmか。
それにしても、流石はトリガーの創作者だな」
雨取「え?」
迅「恵土は、スコーピオンを作る時に
俺が考えたことをもとに手伝ってくれたし
レイガストだって、恵土が作ったんだぞ?
テスターとしてやって、柄を掴んだままスラスターで空飛んで」
『ええ!!??』
恵土「そうだったっけ?;」
迅「第一、恵土先輩がバルブで作って出した
ナイフでありながら、色んな形状変えられて
手以外からも出せてたでしょ?
あんなに応用がきくものなら、あった方がいい。
ぜひトリガーにしたいって、俺が言い出したわけだし」
恵土「ん~;
普通に圧縮して作っただけなんだがなぁ;
でもあの時は何も考えずに
したいようにやってただけだからなぁ…;
言われて意識し始めたわけだから
迅が言い出さなきゃ無理だったし…
やっぱり迅が制作者だよ。スコーピオン」
迅「でも…
レイガストやシールドやグラスホッパーなど
様々なトリガーを作ってくれたのは恵土だろ?
別に気にすることなんてない。
恵土が居なきゃ、たぶん完成しなかったと思うしな(微笑」
恵土「…そっか(微笑」
木虎「あの…
少し思ったんですけど
迅さんって、恵土先輩とコンビでも組んでたんですか?
なんか…なれなれしいっていうか
途中から、先輩から呼び捨てになってるし」
迅「あ~。
話してなかったっけ?
恵土とコンビ組んでたんだよ、一時期。
学ぶためって名目で」
『おお~!』
迅「だから時々
当時のくせで呼び捨てにしちゃうんだよなぁ^^;」
遊真「当時の恵土ってどんな感じだったんだ?」
迅「そりゃあ、無敵さ。
誰にも傷一つ付けられたこともない。
あの第一次大規模侵攻だって
たった一瞬で、出発地点から30kmもの半径にいる敵を
縦横無尽に、一刀のもとに切り裂いたらしい。
秒速一太刀ならぬ、秒速20000太刀で…
一太刀につき、1匹のトリオン兵の全身を両断して倒してた。
トリオンを瞬時に伸ばしたりひっこめたりの
微細な制御が完璧に、タイミングよく出来なきゃ無理だ」