第10章 大晦日&正月
遊真「だから許すのか?」
恵土「うん。
憎んでも、憎まれても
両方共に、苦しんで辛いのが続いていくだけだから…
気力を、そんな事に使ったって
何も救われはしない…
いつまでも、心の奥底で渦巻いて苦しい…
そうなることを…
殺された皆は、望んじゃいない…
殺せとか、死ねとか、許せないとか
そういうのを平気で言って、できる人たちは…
実際に、そうされた死んだ人たちが
どう思うのか、考えようともしない…
自分の中の許せない気持ちを
いいように言って、気が済むようにしたい連中だけだ…
一生拭い落とせない傷も
全てを失って、空虚になった感覚も
自分を呪って、殺したいって思う感情も…
そういうのが、味合わないと解らないように……」
遊真「…なあ
恵土は、本当に俺でいいのか?」
恵土「?」
遊真「第一…
俺には、そんな経験はないし解ってはやれない。
それに…
重くなる弾の人ほど、恵土の哀しみを解放させられなかった…
どうして、結婚しようって思うんだ?」
恵土「決まってるじゃん。
お前となら、どんなことが起こったとしても
楽しく笑って、乗り越えていけそうだって思えるからだ。
そりゃあ、共に過ごした日々は少ないかもしれない…
それでも、そう思うんだ…
一緒に過ごしていて、本当に楽しい…
心が洗われていくように感じる。
苦しみももやもやも吹っ飛んでいく!
…だからさ…
遊真以外、考えられないんだ^^
たとえ全部が全部解られなくても…
ちゃんと寄り添おうとしてくれる。
ちゃんと向き合って、受け止めてくれる。
実際、そのおかげで支えられた…
そういう真っ直ぐな奴だから…
ずっと一緒に居たいって思えるんだ(微笑」
きっぱり言い切る恵土に対し…
遊真「…本気で、そう思ってるのか…(微笑))
…俺も、恵土と結婚したい。
自分を基準におかず、人にばっかり基準を置いて
あれだけ視野を広くもてる所も
そういう、誰にもない考えを持ってる所も…
本当に凄いと思うし、そんな恵土が好きだって思う。
だから…
俺にできることがあったら、言ってくれ。
俺も支えたいから(微笑」
恵土「うん(微笑)
私も支えるよ^^」
そうして、笑う合う…
一つの考えと想いと共に…