第2章 田中恵土
恵土「そのおかげで
トリガーを使っていても、それを受け切れないトリオンで
自身を強化したり、周囲のエネルギーを受けて増幅させたり
攻撃にまわしたり、分散しないようにして察知できなくしたり
そういった応用法が、山のように出来るようになった。
大気中に溶け込ませたトリオンを利用して
大気と同化させることで空を飛ぶこともできるようになって
光速で動け、なおかつ内部を物質のままで攻撃
ってのが出来るようにもなったしな。
運動エネルギー=1/2×質量×(速度の2乗)だから
相当なものになっちまうが」
レプリカ「大したものだな。
ホワイトトリガーに関しては知らないが
おそらく、恵土に合ったものだと思われる。
どのようにして、手に入れることができた?」
恵土「…勝手に、降ってきたんだ…
誰もいない荒野の中、ひとりでに私に向けて降ってきて…
思わず、そっととったけど
その時には、何にもなくって…
それで、戦いの時に起動させたけれど…
とんでもない威力で…使わないようにするしかなかった」
レプリカ「ふむ。
それは、どこに置いてある?」
恵土「私と共にある。
他のものからトリオンまで、全部拒絶するんだ。こいつ」
そう言いながら、白いトリガーを出す。
レプリカ「ふむ。外見は普通のトリガーと同じだな」
そんな風にやり取りをすすめるも…
残りの二人が見つめる中、動画は進んでいた…
遊真「おお。なんか、鬼気迫ってるな」
小南「それからついた通り名が
『鬼神乱舞(きしんらんぶ)』。
神所か、神の中でも鬼以上に強いってことで『鬼神』。
舞うかのように過不足ない動きでいながら
凄まじく速過ぎる上に、適確に動くことから『乱舞』。
ってこと。解った?」
遊真「鮮やかすぎる技ばかりだな」