第10章 大晦日&正月
恵土「え~?;」
三輪「おい。陽介と代われ」
米屋「え?俺が杵役やるの?;」
三輪「当たり前だ」
その瞬間、強引に代わらせて
隅っこに寄ってから話し出す。
恵土「?;何だよ、いきなり連れ出して」
三輪「知ってるんだからな…」
恵土「?何が?」
三輪「お前が、本気で死にたいって思ってる事ぐらい」
恵土「!」
三輪「…解ってないとでも思ったか?
お前が、ひっかかったとかいってたのが
ただの振り返るということだけに対して言ってたことに」
恵土「…小さい頃のお前だったら
全部がそうだとか、うのみにしたはずだったのになぁ…」
三輪「…包み隠さず、すべて話せ!
あの時、何があったのか…
姉さんが殺された時、何をしていたのか!!
お前なら…絶対何かがあったから
即座に、あの時帰って助けにきたんだろ!!??」
肩を掴んで揺らして問い詰める中
恵土「…(顔をそらし、うつむく」
三輪「っ!(ぎりっ)
なんとか言えよっ!!」
姉が殺された場面を思い出し
苦しそうな顔をしながら叫ぶ…
姉が殺されてから…
突如として同じゲートから現れたボーダーによって
トリオン兵はあっという間に撃退され、駆逐された。
人型近界民もいず、トリオン兵しかいない中
一人だけで、全てのトリオン兵を倒した。
命令も聴こうともせず、ただただ人命を助けるために…
恵土「…あっちは、トリオンが不足していた…
だから、器官ごと全部取ってばっかだった。
それを狙っていた。
遠征に行った時、何も言わずに襲い掛かってきた。
それを見て、防ぎながら
必死に駆けつけようとしたんだ…
それでも遅くなっちまって…
遠征出発時から、3日半も経つぐらい遅れて…
気付けば、瓦礫ばかりの…
あの頃に戻ったようにも感じた…
それでも、お前が生きてて…
玉狛支部の皆も生きてて…
本当によかったって思ってるよ…今でも…」
そう言いながらうつむく中、涙が見えた