第10章 大晦日&正月
泣きじゃくる恵土を抱き締めて
その背を摩りながら、言い出した
林藤「だから…
これは、ただのエゴみてぇなもんだ。
お前の父親と母親に返せなかった分
俺たちが勝手に返してやりたいって思って
勝手にやりたいようにやっている。
それだけなんだ…
だから、そんなに泣くな…
お前が苦しむようなことじゃないだろ?」
恵土「それでも…苦しい;
辛いんだ…
心が張り裂けそうになって、苦しくてたまらなくなる;
嫌なんだよ…
相手に、こんな重荷を背負わせるのは!;」
その胸を押さえながら、辛そうに叫んだ
それを見ながら
林藤「じゃあ、そのままでいい」
恵土「!」
突如、放たれた言葉に
思わず恵土は、驚きのあまり顔を上げた
恵土「…え?」
林藤「俺は、そんなお前だから護りたいって思った^^
居場所だって…
自然と、最初からあるものじゃない。
与え合って、初めてできるものだ。
俺は、そんなお前だから
何かしてやりたい。与えてやりたいって思った…
だけど、その当時…
俺には、本部でも居づらそうにする恵土を見て
支部を作って、そこにいれるようにする以外考えられなかった…
勢力争いとか、全く考えずにな(キラン)
でもまあ…楽しかっただろ?^^」
その直後、脳裏に浮かんだ…
今まで、共に過ごした玉狛支部での思い出が…
恵土「…(微笑&こく」
それに思わず笑い、頷いた…
林藤「だから…
そんなに考え込む必要なんてない。
ここに居ていいとか、グダグダ考えずに…
居たいか居たくないか、自分の意思で選んでいいんだ。
お前が望む場所、それが居場所だ^^
無論、俺は
お前がいる玉狛支部で、皆勤目指してる。
お前は、どうしたい?」
恵土「…私は、玉狛支部で
ずっと、これからも一緒に暮らしたい(微笑」
林藤「その意気だ^^
ってことで、これから鍋行ってきますb(キラン」
城戸「勝手にしろ。
伝えることは伝えた。あとは任せる」
そうして立ち去ろうとする中
一人の男性が、恵土を呼び止めた