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鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第10章 大晦日&正月




真っ直ぐ対峙し合う中、話しが始まった


城戸「単刀直入に言う。

瓦礫の中に、近界民とのやり取りを示した書類が残っていた」

恵土「!」


林藤「あんまりいい知らせじゃないんだがな」

忍田「…聴くかどうかは、君の意思に任せる。

どうしたい?」


恵土「わざわざ、意思を尊重してくれるのか…

有難いけれど、その件に関しての答えは決まってる。


聴きたい。

幼かった頃、知らなかったことを
きちんと理解した上で、向き合いたい(真剣」


城戸「そういうだろうと思った。

まず、残っていた当時の映像から説明しよう」


そして、解ったのは以下のことだった…


でかいトリオン量と、高い質から恵土を
村の皆もまた、近界民が狙っていたこと。

そして身代わりとして
両親が名乗り出ることで
村への狙いをそらそうとしていたこと。


しかし、それよりも切羽詰まった状況からか
村の皆のトリオン器官ごとトリオンを奪い、持ち帰る。

雨が降り出す中、トリオン兵を置いて
再び近界へと帰っていく姿まで、映っていた…


そして、書類のやり取りの中には

『恵土には手を出さないで。
私が、代わりに行きます』

『お前の村の皆、総勢328人の代わりになるのか?』

『なります。必ず果たしてみせますから』

『解った。
ならば、3月20日に迎えに行こう』

『3月20日PM11:00でお願いします。
最後に、お別れだけでも…』


映像の中での近界民同士のやり取り

それが、頭の中によぎっていた…


「あの泣きながら懇願する姿は傑作だったな」

「最後の最後になって、共に抵抗したがな…
恵土ってガキを探そうとしたが、見つからなかったし」

「あ~あ。あとで怒られるな。

だが、母親らしい女だったな。
凄い量と質を兼ね備えてやがる」

「死ぬには惜しかったかもな…」


そして、去っていった…


それから、恵土が暴れ続ける映像まで入っていた…

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