第10章 大晦日&正月
レプリカ「フラッシュバックとは
過去に起こった記憶で
その記憶が無意識に思い出され
なおかつ、それが
現実に起こっているかのような感覚を
非常に激しく感じ取ってしまうことのようだ。
血液を見た瞬間、一気に青ざめ震えが生じていた」
遊真「なるほど。
過去の出来事を一瞬で思い出して再体験して
実際に起こったように錯覚して、恐怖のあまり悲鳴をあげたってことか」
迅「もう何年も続いてる。
人の血を見る度、それだから色々と苦労したらしい。
恵土が17歳で、遠征から帰ってきた時
強盗が人質を連れて引きこもってた所に遭遇して
それで、全員助け出した後だったんだが…
他の人の血を見て、臭いをかいで
フラッシュバックと共に思い出した。
それから
あんな風に混乱状態になって
全治二か月の重傷になったんだ…
前に遊真に渡したのは、そういうことがあった後
故郷を前にして、決意を新たにって時かな(微笑」
遊真「なるほど。
日本刀を構えていたのも
それを取った時の決意も受け継いでってことか」
その後、扉を開けて入ってきた
小南「恵土の様子は!?」
烏丸「大丈夫ですよ。
まあ、流石に混乱状態になるのは避けられなくて
結構大暴れしてましたけどね;
遠征でまた鍛えられたみたいで、凄い力でしたよ;」
遊真「流石、80kg台になるまで
筋肉を鍛えこみまくってただけはあるな。
ただでさえ胸と尻がでかいのに」
小南「最後の一言は余計よ;
恵土が居たら一発殴られてるわよ?;」
遊真「?そうなのか?」
三雲「お前はもう少し常識を身に付けた方がいいぞ;」
そんな折
恵土「…;」
気まずそうに入ってくる人が…
恵土「ごめん;取り乱して;
ケチャップだとは思いもしなくって;」
小南「気にしなくていいわよ。
第一、紛らわしいもの」
レイジ「流石、100kgを片手で支えられるだけはあるな。
今までよりも凄い力だった」
烏丸「…レイジさんも
大概人のことを言えない方では?」
レイジ「そうか?」
烏丸「そうですよ」
そうして
ようやく、夕ご飯が食べられるようになったのだった