第45章 呪い
ずっと、欲しかった…
それ(友達)は…
簡単に崩れ、本人たちの好きなように形を変えていく……
決して、自分の思った理想通りになどはならない。
いつでも、あざ笑うかのように過ぎ去っていく。
過ごした時は変わらず、思っていた思いは消されていき…
家族さえいればと思うようになっていった。
24歳になるまで、それは続いていた。
どこまでも、絶望に満ちた経験が物語るそれは…
疑いようもないもの(確信)へと変わっていたから……
好き勝手に言われ、それらが意図せずに全て聞こえる中
辛いと言っても、伝えたとしても
なんでそれに合わせないといけないだと言われるのは、目に見えている。
そして、それ所か試すかのようなことをされる。
それらが、物語っていた。
『誰も、お前には合わさない』と…
『お前に合わせる人間なんて、この世にはいない』のだと……
その果ては
『勝手に覗いてんじゃねえよ』
『見た上で、好き勝手に陰で言ってるんじゃない?』
『何言ってるか解らないもんねー』
『周りのせいにしてるんじゃない?サイテー』
言わないようにしている努力も、全て煙(けむ)にされる中
有象無象など、好きに山ほど言われている。
一人だけで抱え
その中でも母の気持ちが解るからこそ、母からの愚痴も聞き
聴かれないまま、話す事も出来ぬまま…
時が過ぎていき……
今に至る。
恵土「…私は、最低な存在だ。
何も…助けようとした所で、報われることなんt
菊地原「じゃあ風間さんを殺したかったんですか?」
恵土「へ?」
菊池原「風間さんを助けてくれたこと、聴きましたよ。
僕には、あんたが何を望んでるかなんて知りません。
そもそもあんたが教えてくれないんだから(溜息&じと目)
言ってくれたら…
何でもってわけじゃないけど、聴きますよ(ごく」水を飲む
恵土「…何で?」
その折、心がまた伝わってくる。
何で?どうして?
そんな人、今までいなかったでしょ?
風間((ずきっ)
相手に合わせてばかりの性分の理由が、解った気がする。
そんな目に遭い続けていれば、そんな人にばかり恵まれていれば…
きっと…
普通の人なら死を選んで、自殺している)
いないのが当たり前と思っている心に触れて
俺は、胸が痛んだ。