第45章 呪い
長い長い暗闇の中、現れた光は…
一人の、子供の笑顔だった。
それが三輪だと解ったのは後の話
その満面の笑顔が見え…
次の時には
手を取って、走り合っていた。
4歳かそこらの年の子供は、無邪気に笑い
それに、笑顔を…
本来持っていた心を、取り戻していったように見えた。
空閑遊真もまた、同様に心を救ってはいたが
血縁者ということもあって、それほどではなかった。
血もつながらない、何のゆかりもない。
そんな人が、優しく受け入れて
どんな時でも決して離そうとしない真っ直ぐさが
何よりも、嬉しかったのが伝わってきた。
秀次「ずっと一緒だよ!(だきっ!&微笑)
ずっとずっと、離さないからね!^^(ぎゅう」
恵土「っ!(泣きそうな顔)
うっ;
当たり…前だ!!(涙」
ぐしゃぐしゃで顔をひきつらせながら
とても嬉しそうに、そう言う子供を抱きしめていた。
何年も待ち望んでいた言葉は
心は、あまりにも眩しくて…愛おしくて……
離したくないもの、そのものだった。
その姉もまた、同様に飛びついて…
最後には恵土は、二人を抱き締めて
恵土「お前ら大好きだああああ!!><;;(涙」
大粒の涙ながらに
涙をぼろぼろとこぼしながら、満面の笑みを浮かべていた。
次の瞬間
ふと気付けば、恵土先輩が取っていた座敷の部屋に居て
歌川「っ;;
うっ;;;」
栞「うあああああああん;;
よかったね恵土ちゃん;会えてよかったあ゛あ゛あ゛;;」
菊地原「ちょっと;
そういうの要らないから、お涙ちょうだいなんて(ふいっ」
両目の前に手を付けながら、歌川は泣いていて
宇佐美もまた泣いて
菊地原もまた、今にも泣きそうな顔をしていたが
壁に顔を向けて、背を向けだしていた。
その中、涙が一筋落ちたのが見えたが
俺は何も言わないまま、恵土を見つめていた。
恵土「……」
その時、恵土はうつむいていて
どういう表情をしていたのか、見えないままだった。
それらに、俺は思っていた。
『奇跡』というのは、出会いで
時間で、絆で、温もりで…
過去で、哀しみの中に現れた光のようなもので……
様々な事象のこと、そのものなのだと…
(4月11日AM2:20~AM4:00、1757~1762(6ページ)更新)