• テキストサイズ

鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第45章 呪い




その時(2014年4月)の挨拶↓

『あたたかな日差しの中、芽吹き始めた草花までもが私たちを祝福しているように感じられる今日のよき日、
我々新入生125名は、三門市立第一高等学校の入学式を迎えることができました。

本日は
このような立派な入学式を行っていただき、ありがとうございます(先生方へ一礼)


俺は、つい昨日まで
この挨拶で使う言葉で、散々話し合っていました。

ボーダーの恵土とは旧知の仲で、反対されました。


ですが、ここからは言いたいことだけを伝えたいと思います。



今から、約3年前…

あの第一次近界民侵攻により
行きたい高校へ行けない人々、死んでしまった人々もいるでしょう。

俺の唯一の家族だった姉は、それで殺されました(拳握&震)


俺たちがこうして無事に入学出来たのはとても素晴らしく

有難い奇跡のようなことだと思うべきだと自覚しています。


しかし、俺にとって

本当に有難いのは、そういうことじゃない。


俺が、それまでの時を過ごして学んだのは

このような平穏な日々を過ごしていられることそのものが
『奇跡』そのものだということです!


俺が進学校よりも何よりも
この学校を選んだのは、ここならばボーダーに対して理解があり

その上で受け入れてくれると教えてもらったからに他ありません。


そして…

俺は普通の人たちとは違って、器用な方じゃない。


それに尽力してしまうあまり

他のことを見失いがちで、他から見れば勝手に見える傾向が多々あります。


校長先生をはじめ、諸先生方、上級生の皆様…

俺は、しっかりした生徒にはなれないかもしれません。


学業よりも、何よりも…
俺にとっては、大事なものがある。

護らなければいけないものがある。


果たすべき目標が、俺にはある。


俺の目標は…
三門市に現れた近界民を、ボーダーの一員として全て駆除することです!!

それによって
多少なりとも、勉学に支障が出る可能性は否定しかねません。


ですが、勉学においても

ボーダーにおいても、やるべきことは全て全力でする覚悟です!


至らぬ点がまだまだ多いでしょうが

どうぞ、よろしくお願い申し上げます!!(お辞儀』


そう思いを露わに、腹の底から叫びながら

秀次は、堂々とした風貌で
壇上から真っ直ぐ前を見つめていた。

/ 1782ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp