第45章 呪い
迅「まあ、そのおかげで助けられた口だけどね^^;俺も」
あげせんを片手に通りがかりながら、迅は言い
レイジ「悲愴でありながら悲壮というか…
だからこその優しさというか
優しさゆえの厳しさも見せることもあったな。
戦術においても
自身によって生み出せるようにしなければ
自分無しでは強くなれなくなってしまう。
それは、本当の強さではない。
いつまで時が経ったとしても
護り抜くためにも、強くなり続けるための努力を怠ってはならない…か」
レイジは過去に言われたことを思い出しながら
心痛の面持ちを見せながら、口々に呟いていた。
風間「だからこそ、それを背負わせたくない。
20年分、これから学んでいくにしても
きっと…辛く険しいという点に関しては変わらない」
太刀川「いや…
人とに関しては、学んでいる点に関してはあるぜ」
『?』
その言葉に対し、一同は?を浮かべた。
太刀川「……
死んでいる人間よりも
妖怪よりも野生動物よりもバケモノよりも
『生きてる人間』が、一番こえぇってよ。
何しでかすか解らねえ。
いつ何時、後ろから刺されて殺されるかもわからねえ。
いつ、裏切られて殺されかけられるかもわからねえ。
土地から伝わってくる人の怨念やら何やらまで伝わってきたり視えたり聞こえる中で…
唯一、自身の中で宿った思いだったんだと。
それでも…
人が笑って、幸せを感じていられる姿がホントに好きだって点は
どんなにひどい目に遭っても苦しんできても
どうあっても変わらなくて…
結局は、今のままの恵土って感じだったんだと(苦笑」
菊地原「でも、あっちでもこっちでも同じような目に遭うのって…
もう呪われてるとしか」
秀次「聞いたことはある」
『………え?』
静寂が訪れ、疑問が生じた。
太刀川「いや、聞き流しそうになったけどどした?;
呪いとかって信じる方だったっけ?(汗」
秀次「いや、本人の口から聞いたことがあるだけだ。
ちゃんと説明してくれたわけじゃないが…
『私は呪われてるんだ』
「?」
『どうせ死にやしねえんだよ。
死にたくても死ねない、呪われた身体なんだから』
自嘲気味に、そう言ってた。
『だから、心配することなんてないんだ』…
20歳デビューだかで酔いつぶれて、俺を抱き締めて寝た時」