第45章 呪い
恵土「すーすー」
自分の部屋のベッドで横になって眠りにつく恵土の姿を見て
面々は…
太刀川「おーおー。
人の心配も知らねえでぐーすか寝て」
レイジ「もともと限界だったんだろう」
菊地原「って言っても聞かないし。
今日も2m終わらせてましたよ、午前だけで;
多忙で捕まることも見かけることも少ないって聞いてたけど…
あれは異常だった;(汗」
風間「すまないな、三輪。
一人よりかは多勢の方がいいかと思ったが、余計だったか?」
秀次「いえ。
その方が心強いので助かります(お辞儀」
菊地原「そうそう。
あからさまに口を閉ざす理由、解りましたよ」
それから、高熱故のうわ言か
触れたことで伝わってきたことを、伝えていた。
風間「そうか。
話さなければ、傷付かないと」
レイジ「その上、どれだけ変わろうが
どういう態度を示そうが、周囲は理解しない上に受け入れず…
それが幼稚園児の頃から、ずっと…
24歳になるまで続き、一人じゃなくなるまで時間がかかり過ぎた。
その結果、やりたいことも見いだせず
その当時に抱いていた夢も希望も意思も感情まで失くしてしまった…ということか」
太刀川「あ゛~~~!!!
息がつまりそうだぜ!!;」
風間「大声を出すな。起きるだろ(じろっ」
太刀川「あ。悪い;(汗」
菊地原「それが普通だったから、余計になんでしょうね。
まあ…それで、どうせ人はそうだって思わないと
やってられないって気持ちは解りますけど…
何で、言ってくれなかったんだか(溜息」
そう恵土の部屋の前で言い合いながら、
秀次「……
あいつのことだ。
誰かに背負わせて、重荷になるのが辛いと感じたんだろう。
一人で生きてきた。
誰にも何も言えぬまま、伝えられないまま…
伝えればいいと口で簡単に言ったとしても
おそらく恵土にとっては…そんなに簡単なことじゃない。
全部が全部、解るわけじゃない。
それが世の常だと、俺自身も思っている。
それでも、それで一人でしょい込んで生きていいってことにはならないだろうが…」
風間「口で言うのは簡単だ。
要は、それを実践できるかどうかだが…
あいつの場合は、その20年もの時をふいにしたんだ。
人との距離感も
人とに関する、何もかもを…
だからこそ…何か力になりたかったんだろう」