第45章 呪い
菊地原「これ以上、こいつを一人になんてさせられるか(ぼそ」
恵土「?何か言った?」
菊地原「黙って歩け」
恵土「病人に優しくない;(ずぅん;」
菊地原「医務室に行けばいいってのに行かないからでしょ」
恵土「そっちがめんどくさそうに言ってたんじゃんか;
しかも気付いた時はクリニックにもう近かったし!;」
そう言い合いながらも
幼い頃に世話になっていた、馴染みのクリニックに行こうとし
歩き出して10分が経過した頃
連絡を受けた風間が車に乗って駆け付け、付き添ってくれた。
恵土「車で助かった;」
菊地原「体力衰えた?」
風間「高熱だからそれが当たり前だ」
本当は5時からだったが、4時半から熱を測って尿検査をし
4時50分頃から診てもらうことになった。
その時には、緊急事態でろくに何も出来ていなかったためか…
恵土「38度0分」
菊地原「一時期39度だったのに?」
恵土「知らん。
それよりも節々が痛い、ぐらぐらする、吐き気まで;(ふらふら」
尿検査も異常なしで、インフルエンザかとも思われたが風邪だった。
そうして点滴を打ってもらって
その間に風間が薬をもらってから、菊地原が付き添いをしていた。
菊地原「あっちの記憶とごちゃ混ぜにならないで下さいよ?(頭をなでなで」
恵土「ん…
それでも、同じような目に遭ってきたんだ。
こっちでも、あっちでも…
嫌って言ってもやめてもらえねえで
ずっと、それが何年も続いてた。
…いつの間にか、我慢が当たり前になって
それがストッパーになってて、何をするにもそればっかで……
気付けば、人のこと考えてないと生きられないぐらいになって
「精神科行けば?」って言われる始末さ(苦笑)
でも…
ここに来れて、本当によかった。
この世界に来れた、もう一人の私の意識も
この三門市に来れた、私自身も…
本気で、よかったって思ってるよ。
だって、さ…
太刀川「恵土は無事かあ!!;」
秀次「落ち着け!
インフルエンザじゃないと聴いただろ!」
太刀川「それでも倒れたんだろう!!??;(半泣」
口々に駆けつけては、そう叫びまくる二人に対し
恵土「くす)こんなに、心配して…
駆けつけてくれる、大切な人ができたんだから^^」
そう笑いかける笑顔は
失ったからこそ解り、再び蘇ったもの……