第44章 ボーダーでの日々
恵土「…;
私も、同じだよ;;
ごめん…
大切にするって言ってたのに、また……」
そう目を伏せながら、涙が零れる中
秀次「別にいい。
お前が、お前を少しでも大事にしてくれるのなら
それだけで…」
そう言いながら抱き締めた。
それに抱き返す中
秀次「ほら、ぱっぱと用事を済ましに行くぞ」
恵土「うん;」
そう言いながら抱き起こされ、腕でふき取りながら頷いて前に進みだした。
何年経っても、ずっと変わらない部分があった。
それが、本当に嬉しかった。
秀次にとってそれは、どんな時でも丸ごと受け入れてくれたことで
恵土にとってそれは、何度ぶつかり合うことになっても共に居てくれたことで…
互いに、互いによって救われていた。
気付かぬ内に救われ、気付かぬ内に惚れ合っていて…
こんな毎日を過ごせるだけで、幸せだと感じるぐらいに……
そう笑い合いながら前に進む中、二人は玉狛支部についた。
(肩を組みながら満面の笑みを浮かべて前に進む恵土に
困り顔だったのが、同様に笑みを浮かべながら肩を組んで進んでいく。
電燈が明るく照らす中、雪が照らされて光輝く中
幻想的な景色と共に
それに気付かぬほど互いに意識を向け合い、前に進んでいた…)
そして栞曰く、遊真が待ってる玉狛支部の屋上に行くと
遊真「遅かったね」
恵土「悪い^^;
ゲームしたり英語教えたりコスプレ逆襲受けてたら遅くなった;(苦笑」
遊真「ほうほう。それは大変そうで≡3≡」
恵土「遅れて悪いけど、要件からお願いしてもいいか?;(汗)
秀次がご機嫌斜めかつ、今にも襲い掛からんばかりでさあ;」
親指で差す先には、扉を背に腕組みする秀次
遊真「ああ、いいぞ。
秀次も聞いてていいからな^^」
秀次「いいからぱっぱと言え!(怒」
遊真「ふむ。
苛立ちが伝わってくる声とは、まさにこのことだな」顎に手を当て
恵土「あはは^^;
それで遊真、話しておきたいことってなんだ?」
遊真「…正確には
話しておきたいっていうより、聞きたいことだ。
死んだ、俺のおふくろの」
秀次「!」
恵土「ユーリさんか」
真剣な表情の遊真と
それに顔をあげる秀次と、目を細める恵土…
その意図とは…一体?
(3月28日AM1:19~AM2:38、1694~1698(5ページ)更新)