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鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第44章 ボーダーでの日々




ばきぃ!!!!

秀次「まだ言うのか!?
どれだけ望まれているのかもわかってて!!それでもまだ言うのか!!!??

この腰抜けが!!!!」

揺すりながら言う中、返ってきた言葉に

頭に血が上り、右拳で恵土の左頬を殴り飛ばした。


そして壁を背に尻餅をついた恵土に対し、そう睨みながら叫ぶ中…

恵土「…変わらないよ。

私がいなかったら、トリオン量があまりに多い奴がいなければ
ゲートは開かなかったんだろ?

なら、変わらない。


私が要因になって、死んでいったのは資料で残ってる。

護ろうとして、最終的に全員殺されたのも解ってる」
ばきぃ!!!!

その直後、今度は左拳で右頬を殴り飛ばした。


口の中が切れて血が出た。

恵土が左側に倒れた状態から、右肘をついて起き上がろうとする中
言葉が続いた。


恵土「私が、お前から離れたのは

そんな危険がある可能性から守りたかったからだ」
秀次「ふざけるな!!」

そう言いながら、両手で胸ぐらを掴んで持ち上げる中


恵土「だって…そうだろ?

実際、全くもってなかったはずだ。
私がいない時に近界民に遭遇する可能性も、飛ばされる可能性も……」
秀次「姉さんが殺されたことも背負い込むつもりか!?」

恵土「違う。

私に責任があることは変わらないだろ。


だって…

あの時、遠征に行っていなければ…あんn
秀次「黙れ」

恵土「なら近界民を憎むぐらいなら私を憎め!!

人は一人では生きられない。私は近界民に育てられた。

遊真を近界民だっていうんなら、私も近界民だ!

近界で育ったもんが全員近界民なら…
近界の食糧で生かされて命が紡がれたのなら、私は」
秀次「近界民じゃない!

第一、お前は…
俺たちを守ってくれた、救い出してくれた!

それを、そんな風に言うな!!
他人の責任まで、自分一人で背負おうとするな!

人の行動は、人が決めるものだ!
お前が関わったから決まるもんでもない!!」

そう言いながら、壁を背に尻餅をつき続けていた恵土に対し

その胸ぐらから両手を離した。


恵土「…」

その言葉に、泣きそうな顔をしていた。


申し訳ない想いは変わらなかった。

そういうものを背負わせてしまったことも…


秀次「だから…頼むから……

そんな風に言うな(ぎゅう」

そんな恵土を、大切そうに抱き締めた。
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