第44章 ボーダーでの日々
誰でも失敗をするし
そうでないとやってられなくて、そうしてしまう時期がある…
だから、お願い…
自分一人のせいだって、抱え込まないで。
そうじゃなきゃ、あなたが死んでしまう。
そうすれば、きっと…
もっと苦しむ人が、現れる。
少なくとも、私は辛い。
そして…あなたが救った人たちもまた、辛い思いをしてしまう。
だから…無理に解ってなんて言わない。
どれだけ平等を称したとしても、世の中は平等じゃない。
生まれついて違いがある分、常識や認識が違う分
きっと、幸せの基準や当たり前の基準も変わってくる。
あなたも言ってたわね^^
士郎から聴いたけれど、それをいい言葉で評していたし…
『同じことをされたとしても、人の感じ方は違う。
価値観、考え、捉え方…それらは、人によって違う。
経験してきたものが違うと同時に、見る方向も違うからだ。
見る方向も違えば、言うことだって違う。
バラバラな個性を持った、一人の人間たちの集まりだ。
だが…
ただ、これだけは忘れるな。
ボーダーの意味を、護る先に何があるのかを。
その上で、今自分に成すべきことをなせ。
今、ここに居る者たちは
自分でこの道を決め、自ら選び、ここに立っている者たちだ。
その入った時に抱いていた目的だけは、どうあっても忘れるな』
この言葉、結構気に入ってるのよ?(微笑)
だから…一人で抱え込まないで。
あなた一人がいなければ、そうならなかったということは…
決して0じゃないけれど、全てでもなければ高くもない。
だから…大丈夫。
話してもいい。ぶつけてもいい。
誰でも抑えきれないことはある。
汚い言葉でぶつかってくる人だっている。
でも、それは相手がだれでもいいからやってるの。
気に食わない、むかつく、苛立つ…
それに当てはまっていればなんだっていいって、襲い掛かってくる。
私も昔、いじめられてたの。
あなたほど大規模じゃないけれど…
ごめんね。
こんなことぐらいしか出来なくて…
私は戦いなんて強くないし、大して力になれないけれど…
聞くぐらいなら、いくらでもできるから。
いつでもいらっしゃい^^(なでなで」
恵土「…ありがとうございます(90度お辞儀」
父「言いたい事は、全て言われてしまったな(苦笑&溜息」